平成25年(2013)11月9日 G:エディンバラ・マレーフィールド R:ベン・オキーフ(NZ)
No.532★294 リポビタンDツアー2013 欧州遠征2013 スコットランド代表戦 | ||||||
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2013年11月9日 G:エディンバラ・マレーフィールド R:ベン・オキーフ(NZ) | ||||||
日本代表 | 17 | - | 42 | スコットランド代表 | ||
1 | 三上 正貴(東芝) | 3 | 前 | 11 | 1 | ライアン・グラント |
2 | 堀江 翔太(パナソニック) | 14 | 後 | 31 | 2 | ロス・フォード |
3 | 畠山 健介(サントリー) | 3 | ユアン・マレー | |||
4 | トンプソン ルーク(近鉄) | 0 | T | 1 | 4 | ティム・スウィンソン |
5 | 真壁 伸弥(サントリー) | 0 | G | 0 | 5 | アラステア・ケロック |
6 | ヘンドリック・ツイ(サントリー) | 1 | PG | 2 | 6 | アラステア・ストロコッシュ |
7 | マイケル・ブロードハースト(リコー) | 0 | DG | 0 | C7 | ケリー・ブラウン |
8 | ホラニ龍コリニアシ(パナソニック) | 8 | デイヴィッド・デントン | |||
9 | 田中 史朗(パナソニック) | 2 | T | 5 | 9 | グレイグ・レイドロー |
10 | 小野 晃征(サントリー) | 2 | G | 3 | 10 | ローリー・ジャクソン |
11 | 福岡 堅樹(筑波大学) | 0 | PG | 0 | 11 | ショーン・ラモント |
12 | クレイグ・ウィング(神鋼) | 0 | DG | 0 | 12 | マット・スコット |
13 | マレ・サウ(ヤマハ) | 13 | ニック・デルーカ | |||
C14 | 廣瀬 俊朗(東芝) | 16 | 反 | 7 | 14 | トミー・シーモア |
15 | 五郎丸 歩(ヤマハ) | 15 | ショーン・メイトランド | |||
交代【日】山下裕史(神鋼)③、日和佐篤(サントリー)⑨、大野均(東芝)④、青木佑輔(サントリー)②、菊谷崇(トヨタ)⑧、田村優(NEC)⑫、長江有祐(リコー)①、藤田慶和(早大)⑪ 【ス】アラスデア・ディッキンソン①、リッチー・グレイ⑤、ダンカン・ウィアー⑩、パット・マッカーサー②、ジョン・バークレー⑥、ジェフ・クロス③、ヘンリー・ピルゴズ⑨、ダンカン・テイラー⑮ シンビン=ホラニ、五郎丸(日) | ||||||
得点:T福岡2、G五郎丸2、PG五郎丸 |
午後2時30分、気温6度、雨は上がっていた。SO小野晃征のキックオフで試合が始まる。立ち上がりから両社は激しくボールを動かした。前半4分、スコットランドボールのスクラム。日本代表の姿勢は低く安定している。しかし、PR三上正貴が手を付きコラプシングの反則を取られる。ピッチ状態の悪さを露呈した。6分、スコットランドSHレイドローのPGが決まり3-0。9分、スコットランドボールのスクラムで日本がプッシュも再びコラプシング。レフリーは「2列目が崩れている」と説明した。スクラムではこの後も再三、日本側にとっては納得しかねる反則を取られたが、この窮地を日本は鍛え上げてきた組織ディフェンスで耐えた。21分、SHレイドローに再びPGを決められたが、ラインアウトでも相手ボールをスチールするなど、FWの健闘が光る。31分、ゴール前のピンチでスコットランドFWに連続して縦を突かれ、WTBシーモアにトライを許す(11-0)。しかしその直後、ラインアウトからのオープン攻撃で、CTBクレイグ・ウィングのロングパスを受けたWTB福岡堅樹が抜け出すなど日本のBKも十分に対抗できるプレーを披露した。FB五郎丸歩がPGを返し、11-3で前半終了。
後半の序盤15分の攻防は見応えがあった。まずは、日本がスコットランドボールのスクラムでの相手 反則から速攻を仕掛け、WTB廣瀬俊朗が抜け出す。相手陣に入ったラックから左へ、田中、小野、ウイング、サウ、五郎丸、福岡と短いパスをつないで左隅にトライ。五郎丸のゴールも決まり11-10と1点差に迫る。6分、スコットランドSHレイドローにトライを返されたが、5分後、スコットランド陣中盤右隅のスクラムでターンオーバーし、一気に左オープン展開。五郎丸がライン参加から抜け出してゴールラインに迫り、倒されたところを福岡が手渡しパスを受けてインゴールへ。再び1点差(18-17)。だがこの時間も長くは続かず、直後のキックオフのボールを日本が処理ミスし、トライを奪われ突き放された。17分、この日、ディフェンス面でよく働いていたNO8ホラニ龍コリニアシが、ラックで相手ボールをスローダウンする反則でシンビン(10分間の一時退場)となる。この後も懸命のディフェンスで粘ったが、徐々に引き離された。「シンビンで14人になった時に3トライを奪われた。ゲームズマンシップについて学んだはず」ワイズマンテルHC代行は、反省の弁を述べながらも、試合内容をポジティブにとらえていた。
レフリーとのコミュニケーションの問題はあったものの、スクラム、ラインアウトは十分に通じた。大型FWのモールにも低い姿勢で対抗したし、組織ディフェンスにも大きな乱れはなかった。後半10分過ぎまで1点差で食らいつくなど、エディー・ジョーンズ体制での約1年半の強化は着実に成果が表れている。一方、ブレイクダウンで圧力を受け、防御ライン背後へのキックで2トライを奪われるなど相変わらずの課題も残った。