令和5年(2023)7月29日 G:花園ラグビー場(東大阪) R:マシュー・カーリー(イングランド)
対戦日 | 2023/07/29 (土) | Kick off | 19:40 |
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競技場 | 東大阪市花園ラグビー場 | 観客数 | 21,138人 |
天候 | 晴れ/微風 | グラウンド 状態 | 良い |
ドクター | MDD:篠原靖司 / AMDD:橘優太 | ||
記録係 | 石川 悟 |
レフリー | マシュー・カーリー(イングランド協会) | sign |
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アシスタントレフリー |
デーモン・マーフィー (オーストラリア協会) ジョーダン・ウェイ(オーストラリア協会) 大内 想太(関西協会)/ 稲葉 義史(九州協会) |
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マッチコミッショナー | 宮崎良平 | sign |
日本代表 | ||
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# | Name(cm/kg/Age) 所属 |
Pos. |
1 |
稲垣啓太(186/116/33) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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FW |
2 |
坂手淳史(180/104/30) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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3 |
ヴァルアサエリ愛(187/115/34) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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4 |
アマト・ファカタヴァ(195/118/28) リコーブラックラムズ東京
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5 |
ヘルウヴェ(193/120/33) クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
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6 |
ジャック・コーネルセン(195/110/28) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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7 |
ベン・ガンター(195/120/25) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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8 |
姫野和樹(187/108/29) トヨタヴェルブリッツ
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9 |
齋藤直人(165/73/25) 東京サントリーサンゴリアス
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HB |
10 |
李承信(176/85/22) コベルコ神戸スティーラーズ
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11 |
セミシ・マシレワ(181/93/31) 花園近鉄ライナーズ
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TB |
12 |
長田智希(179/90/23) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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13 |
ディラン・ライリー(187/102/26) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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14 | ジョネ・ナイカブラ(177/95/29) | |
15 |
山中亮平(188/98/35) コベルコ神戸スティーラーズ
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FB |
16 |
堀江翔太(180/104/37) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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Re. |
17 |
クレイグ・ミラー(186/116/32) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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18 |
具智元(183/118/29) コベルコ神戸スティーラーズ
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19 |
ジェームス・ムーア(195/110/30) 浦安D-Rocks
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20 |
テビタ・タタフ(183/124/27) 東京サントリーサンゴリアス
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21 |
流大(166/75/30) 東京サントリーサンゴリアス
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22 |
松田力也(181/92/29) 埼玉パナソニックワイルドナイツ
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23 |
松島幸太朗(178/88/30) 東京サントリーサンゴリアス
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※背番号の白抜きはキャプテン
トンガ代表 | ||
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# | Name(cm/kg/Age) 所属 |
Pos. |
1 |
ジークフリート・フィシオイ(184/125/36) Pau
|
FW |
2 |
サミュエラ・モリ(185/114/24) Moana Pasifika
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3 |
ベン・タメイフナ(184/145/31) Bordeaux
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4 |
ハラレヴァ・フィフィタ(195/116/34) Connacht
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5 |
シティヴェニ・マフィ(193/105/33) Oyonnax
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6 |
ヴァエア・フィフィタ(196/111/31) Scarlets
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7 |
シオネ・ハヴィリ・タリトゥイ(187/108/25) Crusaders
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8 |
ロペティ・ティマニ(193/117/32) Cardiff
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9 |
ソナタネ・タクルア(175/96/32) Agen
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HB |
10 |
ウィリアム・ハヴィリ(185/90/24) Moana Pasifika
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11 |
カイレン・タウモエフォラウ(187/80/20) Moana Pasifika
|
TB |
12 |
ピタ・アーキ(180/98/30) Toulouse
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13 |
アフシパ・タウモエペアウ(184/100/33) Perpignan
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14 |
ソロモネ・カタ(177/104/28) Exeter
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15 |
サレシ・ピウタウ(186/103/31) Bristol Bears
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FB |
16 |
パウラ・ンガウアモ(182/117/33) Castres
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Re. |
17 |
フェアオ・フォトゥアイカ(186/135/30) Reds
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18 |
デイヴィッド・ロロヘエ(193/135/31) Provence Rugby
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19 |
タンギノア・ハライフォヌア(196/115/26) Grenoble
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20 |
ソロモネ・フナキ(187/110/29) Moana Pasifika
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21 |
マヌ・パエア(183/95/21) Moana Pasifika
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22 |
オトゥマカ・マウシア(189/103/26) Western 2 Blues
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23 |
マラカイ・フェキトア(187/100/31) Munster
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得点 | ||||
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Home | Away | |||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
2 | 1 | T | 1 | 1 |
0 | 0 | G | 0 | 0 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
1 | 1 | PG | 0 | 2 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
13 | 8 | 計 | 5 | 11 |
21 | 合計 | 16 |
反則 | ||||
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PK | FK | PK | FK | |
5 | 0 | 前半 | 4 | 0 |
4 | 1 | 後半 | 3 | 0 |
9 | 1 | 合計 | 7 | 0 |
Home 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
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入替 | 後半7分 | 5 → 19 |
入替 | 後半7分 | 10 → 22 |
入替 | 後半13分 | 3 → 18 |
入替 | 後半13分 | 9 → 21 |
入替 | 後半18分 | 7 → 20 |
入替 | 後半19分 | 1 → 17 |
入替 | 後半19分 | 2 → 16 |
入替 | 後半24分 | 15 → 23 |
Home 一時交替
時間 | 背番号 | 内容 |
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Away 交替/入替
種類 | 時間 | 背番号 |
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入替 | 後半7分 | 5 → 19 |
入替 | 後半7分 | 8 → 20 |
入替 | 後半24分 | 11 → 23 |
入替 | 後半27分 | 9 → 21 |
入替 | 後半29分 | 1 → 17 |
入替 | 後半29分 | 2 → 16 |
入替 | 後半29分 | 3 → 18 |
入替 | 後半33分 | 10 → 22 |
Away 一時交替
時間 | 背番号 | 内容 |
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Home カード/処分
種類 | 時間 | 背番号 | 内容 |
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Away カード/処分
種類 | 時間 | 背番号 | 内容 |
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得点経過 前半Kick off : 日本代表 /後半Kick off : トンガ代表
<特記事項>
先週のサモア代表戦、50分間を14人で戦うこととなり22-24で惜敗した日本代表は、何としても立て直して効果的なアタックを見せてもらいたいところである。
日本代表 李のキックオフでスタートしたが、マイボール確保を目指した短いキックが10mを超えず、トンガボールのスクラムで再開。勝利への執念を燃やしFW、BK一体となって愚直に前に出るプレーを繰り返すトンガに対し、何と試合開始から18分間、日本代表は敵陣でのアタックの機会をほとんど得ることができなかった。しかし、その間ダブルタックルを中心に日本代表はよくタックルし無駄な反則を最小限にして凌いだことが大きかった。ゴール前のモールも、そこからのサイドアタックもBK展開もしぶとくタックルしてノースコアに封じた。18分トンガの反則で得た中央45mのPGを李が外したのは痛かったが、迎えた20分、トンガのノックオンによりトンガ陣22m右のスクラムでようやく敵陣でのマイボールセットを得た。安定したスクラムからSH齋藤がインサイドセンターの長田にパスし、縦に走ると見せてサポートの齋藤にリターンパス、齋藤は右WTBからサポートに回ったマシレワにパスをした。トンガDFに詰められ苦しい状態であったが、そこはマシレワの個人技で外にかわし大外で待つ左WTBナイカブラへ見事な飛ばしパスが通った。ナイカブラは持ち前のスピード全開で無人のスペースを走り切って左隅にトライを挙げた(李のG失敗で5-0)。サモア戦で見られた得点後の失点をどう防ぐか注目されたが、またしてもやられてしまう。ゴール前の李のキックをトンガFBピウタウのカウンターアタックで日本陣10mの右サイド(トンガの左サイド)でラックとなり、わずか2mしかないそのショートサイドをトンガ6番に走り抜けられ、内をサポートした9番タクルアが独走しトライ(10番ハヴィリのゴール失敗で5-5)。ショートサイドを守るべき齋藤がピウタウにタックルせざるを得なかったことと、ショートサイドのタッチにいたバルがタックルを外されたことが大きかった。再開のキックオフ後トンガ陣で日本代表は攻勢に出るが、ノックオンやモールパイルアップなど細かいミスでチャンスをつぶしてしまう。32分、トンガ陣30m中央でトンガのスクラム後のプレーで得たPGをようやく李が決め日本がリードした(8-5)。その後も日本代表は攻勢を続けるが、細かいミスや反則により得点には至れない。しかし切り返された時のトンガのアタックに対するDFの意識は高く、相手の得点も容易には許さない。40分中央のラックから李が左WTBナイカブラへパスをつなぎ、ナイカブラは左ライン際からトンガゴールへ縦にパントを蹴った。追走する日本の齋藤、ファカタヴァとトンガFBの競争となったが、最後はバウンドがファカタヴァの胸に収まり、インゴールへ飛び込んだ(李のG失敗で13-5)。
後半に入り、日本代表は攻勢に出て引き離しにかかるが、トンガとの激しいブレイクダウンの攻防で反則を犯し、42分、47分にトンガ10番ハヴィリのPGを許した(13-11)。ここで日本はムーア、松田をウヴェ、李との交代で投入。53分には具と流をバル、齋藤に替え投入した。そして中盤でのトンガの反則で得たPKを松田がトンガ22m左に蹴り出し日本ボールのラインアウトとなる。ラインアウトをクリーンキャッチした日本は2番坂手、8番姫野、21番流とつなぎ、さらに13番ライリーからスペースを走る15番山中へパスが渡り、最後は半ズレでもらった14番マシレワがスピードでマークを振り切り、右隅に飛び込んだ(松田のG失敗で18-11)。しかし57分、今度はトンガが日本の反則で得たPKを日本ゴール前左5mに蹴り出し、トンガボールのラインアウトから力強いモールを組み、これまで凌げていたモールを一気に押し込まれて2番モリにトライを許した(18-16)。ここで日本はタタフ、そして堀江、ミラーをガンター、坂手、稲垣に替え投入。テンポアップした攻撃を図るが、細かいミスで有効な攻撃が続かない。64分には山中に替え松島を投入した。その後、日本代表はFW、BKが一体となった連続攻撃を仕掛け最後は、ナイカブラ、長田がインゴールまであと一歩まで迫るが、トンガの執念のDFに阻まれる。しかし67分、その際にトンガの犯した反則により得たほぼ正面のPGを松田が難なく決め21-16とした。しかし5点差はワントライ、ワンゴールでひっくり返る点差であり、奮起したトンガも連続攻撃を仕掛ける。70分、日本ゴール前左10mまで攻め込んだトンガはそのラックの球出しからボールをオープンに回し、CTBがオープンサイドへパントを上げた。右サイドぎりぎりで待つトンガ20番に入ればトライと思われたが、何故かワンバウンドさせてしまい、インゴールでキャッチした時にバックアップしたナイカブラのタックルを受けノックオンとなった。九死に一生を得た日本は再び執念のDFと躍動感のあるアタックを見せるが、トンガもまた負けてはいない。そして終了間際の79分、ハーフウェーラインの攻防で、日本は松島から右サイドでフリーのマシレワにボールが渡って独走となり、あとは左をサポートしたライリーにパスが繋がればトライ確実と思われたその瞬間、トンガCTBがパスをインターセプトして逆に独走となる。大逆転トライかと肝を冷やすシーンとなるが、先ほどマシレワにパスをした後にタックルされて倒れていた松島が立ち上がって猛追。22mラインを超えられたところで見事にタックルし、事なきを得た。その後もトンガの猛攻は続いたのだが、狙いすました堀江のジャッカルが最後に決まり、漸く日本は勝利にこぎつけた。新ルールにより、元NZ代表、元豪州代表の選手が参加することで、トンガも侮れないチームとなっていた。日本代表は合宿で鍛え込んだ全員によるタックルと執念を共有するチームワークで勝利を得た。TVの解説者たちが、「これまで積み上げてきたものを信じ続けることができて本当に良かった。」と言っていたことが印象的だった。本大会前の残りの試合で、更なる自信と信念を積み上げ、万全な状態で本大会を迎えてほしいものだ。