概要
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【古代寺院の姿が伺える礎石群】 正観寺地蔵堂の基壇の周囲にある礎石群。 現在、基壇の東側に5個、西側に5個、北側に2列で5個と4個、そして外側の中央に接して2個ある。原初の礎石は20個と見られている。 比較的正確に並んでいる礎石について調査すると、東・西側の柱間は3.33m(11尺)、北側の各間も同じく3.33m、そして中央のみが4.24m(14尺)と見ることができる。 地形及び礎石の残存状況から考えると、正面は三間、側面四間の建物とみられる。礎石の周辺から古代の布目瓦が灰とともに出土しており、遺物や周囲の状況から古代(平安中・後期)の寺院跡と考えられ、当時の堂宇や庫裏があったと想定されている。 正観寺は15代菊池武光が創建した臨済宗の寺院で、菊池五山の中心として栄えた。境内の観音堂は菊池33霊場の21番札所である。
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