農村のくらし

 江戸時代の長野盆地の山間部では、馬が多く飼われていました。山間部の農家では、藁仕事などを行う土間の一部を厩にして、馬と人を一緒の屋根の下に置く家が一般的でした。
 土間の隣には囲炉裏をきった茶の間があり、料理の煮炊きはほとんどこの囲炉裏で行われました。囲炉裏は料理の場であると共に暖を取るところでもあり、また囲炉裏の上に乾燥棚を設け、食料や衣服の乾燥に用いるなど、さまざまな機能を持っていました。

今井家母屋

戸隠から移築した古民家。今井家は江戸時代の栃原村(現長野市戸隠)の名主をつとめた家で、母屋のうち居間を中心に3分の2ほどを移築した。

藁ぼて

藁でつくられたボテ。米麦などの穀物を入れ、天秤棒でかついで運んだり、一時貯蔵するときに使う。

お札

ウマヤ(馬屋)などの入り口に貼り、牛馬の安全を願った。

桑摘み籠

竹で編んでつくった籠で、腰に結びつけて摘桑を行う。戸隠でつくられたものとみられる。

水甕

水を貯えておくための瓶。

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