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(五六)鹿喰善二郞

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 善二郞幼名音吉、善平の長男で、嘉永元年七月十三日、南旅籠町西三丁に生れた。(墓誌)同家は蓋し長曾我部元親を織田信長に推擧した、堺の町人宍喰屋の後裔であらう。(堺鑑中)人と爲り溫厚篤實、勤儉力行、慈悲心に富み、【鹿喰銀行經營】先代鹿喰銀行の事業を繼いで經濟界に活躍し、更に釀造及び魚問屋を創營して日夜懈るところなく、同家を中興した。明治四十年十二月二十九日享年六十歳を以て歿した。法號を釋壽光といひ、墓碑を南宗寺の塋域に營んだ。(墓誌)