【位置】眞如庵は市之町東五丁字目口筋にあり、日蓮宗八品派本能、本興兩寺末であつたが、明治四十三年五月本門法華宗本興寺末となつた。(社寺明細帳)寺格平僧跡。【開基】大永元年教智院日眞尼の開創で、日眞は顯本寺の開山日淨の實姊である。(眞如庵略緣起)【沿革】當庵は比丘尼所としては堺有數の寺院で、寶永元年の交には、壽養、宗眞、宗慶、宗普の四菴があつた。(堺南北寺院塔頭之諸出家印鑑帳)元文二年日行尼は庫裏及び納家を、寬延二年日晴尼は藥醫門を、文政二年には本堂を再建して今日に及んだ。(社寺明細帳)【本尊】本尊は題目寶塔、釋迦、多寶二佛、上行、無邊行、淨行、安立行の四菩薩、持國天、不動明王、廣目天、毘沙門天、增長天、愛染明王である。【堂宇】本堂、庫裏、藥醫門、納家あり、鎭守堂には鬼子母神を祀り、境内百二十一坪を有してゐる。(社寺明細帳)