この時期はまた、学校単位の生徒・教員以外の組織が結成された時でもあった。茶話会は、三十一年八月九日付道庁札幌支庁長名の「小学校茶話会規則」に始まる。同規則はその第一条で茶話会の目的等を「各小学校ニ於テ学校教育ノ連絡ヲ企図スルタメ、毎年二回以上其生徒父兄茶話会ヲ開クヘシ」(北海道毎日新聞同年八月九日付)と定め、以後同会が開催されるようになった。三十二年一月に白石小で開催された教育茶話会を例にとると、来会父兄約七〇人、官・教員側は支庁長代理、創成高小校長ほか数人が出席し、白石小校長の経過報告、講演、生徒作品展示などが行われた。のちの父兄会の原型といえよう。
これとは別に卒業生の組織である同窓会・校友会も結成された。札幌で最も長い歴史をもつ創成小では、三十年四月に「同校卒業生の連聯交際を主として」(北海道毎日新聞 三十年四月十三日付)校友会を起こし第一回会合を行って規則・役員等も定めた。同年十月には創成高小に、翌三十一年には女子尋高小に同窓会が結成され、村落部でも結成が続いた。三十二年一月開催の豊平小の同窓会は、参会者二〇〇人をこえる盛会であった。