振古未曾有の大捷に歓喜の熱誠を捧げたる区民狂奔の態は寧ろすさまじき程にて、昼間は数十の団体旗行列を練りたるもの無慮四万人を注せられたるも、夜に入るや……風にまたゝく星の光は戦捷国民の頭を飾りて其栄光を祝するかと思はれ、地には戸毎に掲げし軒提灯、拓殖銀行・製麻会社・電灯会社のイルミネーション、本社前の大アーク灯燦爛として甍を照らし、街頭を狂奔する思ひ/\の提灯行列の壮観目を眩し耳を聾するばかりなりき。
とされ(北タイ 明37・4・3)、昼夜にわたり「狂奔の態」とみられるほどの行列が繰り広げられていたのである。