大正十一年四月、
札幌区役所庶務課内に設置された社会係は表7のような事業内容を持っていた。すなわち、賑恤救済、社会的施設、民力涵養、指導調査事業の四事業であった。それらの事業のうち、賑恤救済のようにすでに明治期から着手されたものもあるが、大部分が大正期に入ってから着手されたものが多い。ここでは以下、社会係設置以前から札幌区および付近に設立された公設あるいは私設の社会事業機関のうち、行旅病人救護所、公設市場、
職業紹介所、
住宅組合、庁立感化院、授産場、
札幌育児園、それと細民調査事業について述べる。
表-7 社会係の事業内容