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庁立感化院

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 明治四十一年十二月、札幌郡藻岩村に創立(新築落成は四十二年八月)の庁立感化院は、不良少年を矯正して犯罪を未然に防止するために設立された。当時公的機関の感化院は、沖縄と北海道のみであった。藻岩山麓の高台にあった同院は、木造一二六坪、院室は六室、教授場一、作業場一、事務室、食堂、炊事場、便所、風呂場を持っていた。開設にあたり、愛国婦人会道支部事務員の小池九一が主事に(大正三年院長)、夫人が助手に任命され、四人の院生から始まった。大正七年(一九一八)、庁立札幌学院と改称、当時三四人の院生が在籍していた(北タイ 大9・12・5)。

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写真-3 庁立感化院の教育風景(大2)

 八年五月、庁立札幌学院院長小池九一は私財三万円を投じて山鼻町に私立報恩学園を創立、学齢児不良少年を収容した。道庁からも補助金を得たが、「抜毛」の収集や慈善会を開催して資金源とした(北タイ 大8・12・26)。