設立当初の「設計要領」の「札幌区瓦斯管布設町名及鉄管寸法書」によると、ガス管を敷設する箇所は、まず一〇インチ管を北五条通西四~一二丁目間、八インチ管を西四丁目通北五~南一条間、六インチ管を西四丁目通南一~六条間、北一条通西四~東二丁目間、四インチ管を西五丁目通北五~九条間、南一条通西一~六丁目間、南二条通西六~東二丁目間、南三条通西一~西六丁目間、三インチ管を北二条通西四丁目~博物館前間、南四条通西一~西六丁目間、南五条通西一~六丁目間、南二条通東二~四丁目間、東二丁目通南一~三条間、西四丁目通南六条~中島公園内、北三条通西一~四丁目(八インチ間から分岐)、東一丁目通北一~三条間、というように計画していた(瓦斯鉄管敷設認可申請書 北海道瓦斯(株)蔵)。この範囲が本管埋設範囲であり、ここから枝管が各需要者へ配管される。
この計画がどれだけ実行されたものか不明であるが、営業報告書を見ると大正二年上半期で、本管の埋設予定四万七二二七・一一尺が終了したかたちになっており、さらに枝管埋設延長は九万八四三一尺となっている(北海道瓦斯株式会社第四回報告書 大正二年上半期)。