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ガス需要の増加

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 大正末から昭和期になると、北海道ガスでは「ガス事業法」に基づき熱量と圧力を三七〇〇キロカロリー/m3、水柱三八ミリメートルに高めた。また料理教室を開いたり、宣伝隊を街にくり出すなど、ガス需要の喚起に励んだ。また副産物であるコークスなどの需要を掘り起こすため、コークスストーブの開発や貸出しなどを行った。さらに昭和四年には認可を得て、ガス管網をさらに拡大した。その範囲は、内口径一五〇~二〇〇ミリメートルの高圧管を札幌工場~北四条東三丁目角~西四丁目間、南四条角~豊平橋間、一〇〇ミリメートル低圧管を南五条西四~九丁目~南九条西九丁目間、七五ミリメートル低圧管を南五条西九丁目~南一条通間、南五条西七丁目分岐~南九・一〇条境界間に埋設した。そして十一月からは高圧供給方式で供給を開始した。

写真-6 ガスの新需要開発のための宣伝隊

 これらの経営活動は熱源としてのガス使用を一般化させ、表59にあるとおり、熱用ガス使用戸数は減少することなく順調に伸張した。
 その後戦時体制下においては、ガスの節約や使用規制を指令されたり、原料である石炭の統制、そして利用制限することで浮いてくるガス管の回収など、様々な形で経営を圧迫した。だが表61のとおり、製造高も供給高も十六年下半期~十七年上半期の落ち込みと十九年以降の減少にとどまっている。この理由について『北海道瓦斯五十五年史』では、薪や炭の配給制などでの家庭燃料の欠乏は、逆にガスの需要をとどめず、需要家戸数の増加がないにもかかわらず、「ガス売上量の推移は一高一低たどりながらも」「ほとんど減退をみなかった」としている。
表-61 ガスの製造高と供給高
製造高供給高
昭和単位;立法呎
2上18,812,00018,807,000
20,201,50020,118,500
3上20,590,50020,579,500
24,608,90024,602,900
4上24,139,40024,139,400
28,460,90028,461,900
5上27,990,00027,991,000
32,849,20032,863,200
6上29,098,60029,099,600
33,697,70033,629,700
7上30,031,20030,022,200
33,251,60033,258,600
8上32,269,50032,347,005
単位;m3
966,175966,174
9上886,371886,372
961,979971,979
10上965,363965,363
1,023,9981,023,998
11上982,467982,467
1,073,5281,073,528
12上1,088,0831,088,083
1,162,8991,162,899
13上1,174,1731,174,173
1,281,7681,281,768
14上1,324,9221,324,922
1,475,9761,476,041
15上1,487,9701,487,970
1,662,6111,662,611
16上1,671,8921,671,942
1,616,4791,616,429
17上1,547,1601,547,160
1,659,5201,658,520
18上1,647,9301,648,430
1,684,6401,682,840
19上1,646,3301,647,680
786,510785,360
1,293,1401,293,150
20上1,118,2901,121,490
1.昭和19年上までは,上半期は1月1日~6月30日,下半期は7月1日~12月31日。19年下半期は,「下1」は7月1日~9月30日,「下2」は10月1日~20年3月31日,20年上半期は4月1日~9月30日。
2.北海道瓦斯株式会社『営業報告書』(各期)より作成。