これは、飛行機献納資金の件(五件)、建艦献金の件(七件)、国債・戦争債券・貯蓄・簡易保険などの件(一一件)等があげられる。九月二十三日の項に「大政翼賛会札幌支部ヨリ聨合公区長宛飛行機献納資金壱万参千参百弐拾四円九拾五銭ノ仮領収書三五五円(九月二十日)」とあるように、各公区に割当てられた。また、建艦献金も二月段階で一六公区五班総計五二円五〇銭が献金された。これは九月五日の項に、「大政翼賛会札支並ニ札幌市翼賛壮年団ヨリ札幌市公区別建艦金調」が送付された、とあることから、公区別に「成績」が公表されたのであろう。この時期、献金、貯蓄、国債と表の顔は別々に見えるが、公区に割当てられた新種の税金と同一であり、公区長から各隣保班長へと割当てられ、班員は相互監視体制の中、不満を表に出すこともなく、ひたすら協力するのみであった。