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新たな入学志願者選抜制度の模索

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 文部省は昭和十四年九月、こうした「受験準備教育」の弊害を是正するために、入学志願者の選抜は再度、出身小学校長の内申書と中等学校での人物考査、身体検査によって「総合判定」するように指示した。また、「口答」や「筆答」による学科試験も禁止した。十八年十二月には国民教育局長通牒で学区制と綜合考査制(一学区内に複数の中等学校が存在する場合)の導入を指示した。北海道では十九年二月に「北海道公立中学校及公立高等女学校入学者選抜ニ関スル綜合考査制実施要項」を制定し、北海道を一二学区に区分するとともに、各中等学校をそれぞれの学区に配置した。札幌市は石狩支庁管内の全町村などと並んで、「札幌地方学区」に組み込まれた。この制度の導入によって、「札幌地方学区」に属する中等学校への受験資格は、原則として当該学区の国民学校の志願者に限られることとなった。