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市民による街づくり会議

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 昭和六十年代以降、市民の市政参加意識は次第に高まりを見せていた。桂市長は市民の主体的な討議を通じて街づくりに関する提言を市長に行う街づくりサッポロ会議を設置した。『広報さっぽろ』三年七月号に専用応募はがきを付けて参加者(二〇歳以上)を募ったところ、一一九一人から応募があり、無作為抽出で五〇名の委員が選出された(就任は四四名)。文化、交通問題、雪・交通問題の三班を置き、平成四年八月十八日、提言書を市長に提出した。提言の内容は、札幌冬時間の導入、市内外周部循環バス路線新設、バス・地下鉄均一料金化、生活文化博物館・歴史民族博物館などの新設、都市景観室と公共物デザイン会議の設置、資源ごみ回収日の設置、などであった。
 四年九月一日には第二回街づくりサッポロ会議が発足し、国際化、高齢化、都心、公園・緑化の四班で討議を重ねて、五年八月二十五日に提言書を市長に提出した。ここで一旦、街づくりサッポロ会議は休止となったが、七年六月に第三回、八年四月に第四回、九年九月に第五回の街づくりサッポロ会議が設置され、それぞれ地域コミュニティや都心の魅力などについて提言を提出している(街づくりサッポロ会議報告書各年版)。
 他に、大通および創成川地区の街づくりに関わって「都心のまちづくりを考える市民フォーラム」が二回開催され(平8)、住民団体代表、学識経験者、市民団体代表からなる丘珠空港周辺のまちづくりを考える「まちづくり懇談会」の設置(平9)、公募市民主体の委員からなる「札幌市緑の審議会」の設置(平10)など、桂市政においては政策形成に市民が参与する新しい機会が増加を見せていた。第三次長総第三次五年計画策定においても、市政モニターの意向調査、街づくりサッポロ会議・長期総合計画審議会・「サッポロ・クラブ」の委員へのアンケート、郵便・FAXによる意見募集などが行われた。