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市議会への陳情・請願

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 昭和四十七年から平成十五年三月までの陳情・請願の議決件数を、学校種別に分けてグラフにしたものが図4である。全体的にみて、昭和五十年以降は「その他」に分類されるものが多くなってきている。四十年代までの陳情・請願の多くが「小学校」だったことに比べて対照的である。また四十七年以降には四つのピークがある。

図-4 市議会への陳情・請願の議決件数

 第一のピークは、四十八年であって、依然として小学校が多い。とくに郊外を中心に学校新設の陳情・請願が多く、改築・増改築のそれも多い。第二のピークは五十七年である。五十年代は全体的には、陳情・請願数が少ない時期であるが、五十七年が突出して多い。その内容は「その他」、特に留守家庭児童対策(七件)と共同学童保育所への助成(八件)が中心である。第三のピークは、六十三年であり、平成十年までに一〇~二〇件程度と隔年で前後する時期である。この時期も「その他」が多くを占める。昭和六十三年の内容は、学童保育への助成(三七件)、児童会館内の児童クラブ開設(四件)などである。また平成三年においては、小・中学校の給食問題の陳情・請願が一五件を占める。さらに六年においては、「その他」、特に学校週五日制の早期実現と新学習指導要領の見直し(六件)などが目につく。八年においては、「その他」、特に学童保育所への助成(八件)が目につく。第四のピークは、十五年度である。三月までの間にもかかわらず、突出して陳情・請願が多いのは、公立高学級数削減反対(六件)、教科書制度(一七件)など、審議に時間が長くかかり、最終的に市議会改選に伴い、審議未了廃案となったものが多いためである。陳情・請願は市議会で可決されたとしても、それが市政に対して直接拘束力をもつものではないことが関係あろう。ただし、特定の時期の特定の内容については採択率が非常に少なくなっている。例えば六十三年の学童保育への助成(三七件)、平成五年の単独校式給食の存続(五件)・児童会館建設(審議未了廃棄、四件)、六年以降の学童保育充実(審議未了、各年、二件、五件、八件、二件、四件)、十一年の学校給食の直営を守る(七件)、十五年度の公立高学級数削減反対、教科書制度などは不採択もしくは審議未了などとなっている。採択率の低さの要因は、近年において陳情・請願が採択された場合、それをうけて市当局が施策を行っている場合もあり、学童保育や学校給食に関しては、市議会内の意見対立や市の施策と相容れない問題があったのであろう。以下では、学童保育と学校給食についてみてみる。