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地域に根づく鎮守社の初詣

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 初詣の警備にあたる北海道警察は、平成十三年から道内主要都市の三が日の参拝者数ベストテンを発表している(道新 平13・1・4)。一八〇万都市札幌に位置する北海道神宮の一位(七二万五〇〇〇人)は別格として、二位には、函館、旭川、釧路の神社を抜いて白石神社(六万七〇〇〇人)があがっている。ちなみに、三位の鳥取神社(釧路市)の参拝者は六万二〇〇〇人である。この後、三位の神社は毎年変動しているが、白石神社は二位の座を守りつづけ、十六年には七万六〇〇〇人を記録している(同 平16・1・4)。
 白石区の人口は約二〇万人、隣接する厚別区を合わせると約三〇万人となり、旭川や函館に匹敵する人口規模である。白石神社は、交通の利便性ともあいまち、札幌東南部の市民が新年の願いを託す鎮守社として崇敬を集めている。白石神社に限らず、札幌市編入以前の旧町村の鎮守社においても、初詣の活況は同じようにみることができる。ランキングにこそ載(の)らないが、宅地開発が進んで周辺人口が増加するにつれて、身近な地域の鎮守社へ参拝する人々で賑わっている。