西澤教論告別式(こくべつしき:ここでは送別の式のこと)

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本校西澤教諭(注54)は長野県庁へ御栄転の為(た)め、8日午後零時半より雨天体操場に於て告別式を挙行せるが、校長の挨拶に次(つい)で西澤教諭の告別の辞あり。生徒総代の送辞ありて閉式す。夫(そ)れより直に送別会を教場に開く。先づ研究部長の開会の辞ありて茶菓の饗応あり。それより交々(こもごも)立ちて多年薫陶の恩を謝し、併せて先生の健康と幸福とを祈る。終りに先生の謝辞ありて閉式す。先生は去る明治42年本校に赴任以来、林学中重要なる造林利用等を
 
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担当して、常に親切に教導せられ生等(せいら:生は男子の謙称)一同の敬慕して止まざる処(ところ)なるに、今日を限り本校を去らんとす。誠に惜むべし。