漁業の種類

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 この地帯の漁業に関する記録は極めて乏しいが、『函館県統計表』には、明治十六年における根崎・銭亀沢・志苔・石崎四村の漁獲物が記載されている。これをみると、各村落ではともに、昆布、鰯、鱒(ます)、鱈(たら)、若布(わかめ)、鯣(するめ)などが生産されている。村落別の生産量や生産額は不明だが、銭亀沢村を含む亀田郡(湯川村から椴法華村)の総生産額が一一万八〇〇〇円で、このうち鰯粕が八〇パーセント、昆布が一三パーセントで、これらを合計すると九三パーセントを占めていた。生産額からみて、鰯漁業と昆布採取が、この地域の主要漁業ということになろう。
 以下、この時期の漁業概況をまとめておく。