明治二十年代の海運

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(明治二十三年の函館新聞広告欄)

龍 丸 尾札部行  十二月七日夜半十二時
            土方回漕店
群魚丸 木直行   十二月十七日午後七時
 代理店東濱町税關前  鈴木回漕店
群色丸 森 行   十二月廿二日午後四時
    室蘭
 代理店東濱町税關前  鈴木回漕店
龍 丸 青森行   十二月廿七日午後八時
            土方回漕店

 
(明治二十四年の函館新聞広告欄)

凌風丸 汐首行    一月十一日午前二時
    戸井
            村山支店
群魚丸 尾札部行   二月一日午後四時
            鈴木回漕店
相川丸 臼尻行    六月廿三日午後十時
            松前商船株式会社
豊川丸 砂原行    八月十九日午後八時
            岩田回漕店
江差丸 川汲行    十二月十日午後十時
    尾札部
 仲濱町十一番地松前運輸會社出張所
渡嶋丸 川汲行    十二月廿三日正午十二時
    尾札部
            鈴木回漕店

 以上のような広告が新聞に掲載されるようになるが、まだ定期航路としてではなく、荷物や旅客の多い時だけ運航されていたようである。なお新聞広告は出されていないが、三十石から百石積ぐらいの小廻船(和船)やスクネール型帆船、汽船、川崎船等が必要に応じて航行しており、明治初期に較べかなり海運の充実がみられていたようである。