道内外の合併促進

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 このとき下海岸の三村の合併は、尻岸内村が合併に積極的であるほかは、椴法華村は小村ながら赤字もなく、九月の村会で合併反対の決議をした。戸井村は、はじめから大半が合併反対で、“合併によって特別大きな利益がもたらされない”という考えが支配的であった。
 また八雲・落部二ヵ町村の合併は、落部村が八雲町への吸収合併をためらい、過大な合併条件を示して譲らなかったので、適用期限の九月末にはとうとう見送られてしまった。落部の合併の実現は、昭和三五年四月であった。
 合併促進法の有効期限が終わる昭和三一年秋の段階で、全国で合併が実現したものは、促進対象町村の八八%といわれ、北海道は四四%の実態であった。

町村合併の記事 北海道新聞(昭和31.)

 管内では松前・福島・上磯地区は合併が完了した。
 しかし、尾札部臼尻・鹿部地区と椴法華尻岸内・戸井地区と落部・八雲地区の三地区は、合併期限の九月三〇日までについにまとまらず、渡島管内は五割にとどまった。
 昭和二八年に町村合併促進法の施行以来、昭和三一年九月三〇日までにすすめられた市町村の合併実現の市町村の数は、次のとおりであった。
 
  合併により市となったもの   二市 紋別市・士別市
  合併により町となったもの  一二町 松前・名寄・福島・寿都・江差・足寄・
                    岩内・北桧山・利尻・積丹・富良野・
                    佐呂間
  合併により村となったもの   七村 釧路・三和・共和・大成・礼文・東利
                    尻・島牧
  廃止された町村       五一町村
  編入された町村       一四町村
 
であった。
 
 この間に、町より市になったもの三市
      村より町となったもの六町
 
を加えて、北海道の市町村数は、に二一市、一一一町、一〇二村、計二三四市町村である。