[江戸時代の出稼ぎ]

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 沿岸漁家にとって、地元での漁業収入だけでは経済的に不安定なため、古くは江戸時代の末期から出稼ぎする者が多かった。
 安政四年(一八五七)の玉虫義の「入北記」にみられるように、亀田村・湯川村・銭亀沢村・小安村は、春四月、五月の頃はとくに出稼ぎが多かったと記されている。
 箱館近在の村々は、元禄年間以前から春は鰊場所へ出稼ぎにいき、夏は鹿部辺まで昆布採りに出稼ぎしたと記録にある。