(2020年5月30日撮影)
孫さんはどこの出身ですか?
どうして東広島市に来たんですか?
わたしは中国の四川省(しせんしょう)から広島大学の大学院へ留学するために東広島市に来ました。 海外の大学院へ留学したいと思ったとき、中国語と言葉がにている日本語がいいと考えて、日本の大学院へ進学することにしました。 もともと中国の大学では地理学を学んでいて、学校の先生を目指していたので、もっとくわしく地理教育を学ぶことができる広島大学への進学を決めました。
孫さんは東広島市のどこに住んでいますか?
東広島市の西条町に住んでいます。 わたしは車を持っていないので、大学から近くて通学しやすい西条町をえらびました。
東広島市は中国とくらべて住みやすいですか?
東広島市は自然がゆたかでいいですね!緑や畑が多いし、四川省とくらべると晴れの日が多くて、青空をたくさん見られるのがうれしいです。 でも、交通アクセスはあまりよくないですね…。 西条駅に新かん線が通っていないので、新かん線を利用したいときは東広島駅まで行かないといけません。東広島駅までのバスの本数が少なくて不便(ふべん)だなと感じています。 わたしはふだん自転車を使っているのですが、東広島市は急な坂道も多くて、い動するのがちょっと大へんです。
東広島市でのくらしで、困ったことはありますか?
市役所からとどくゆうびん物の意味が分からない時があります。 日本人なら意味が分かるのだろうけれど、年金などの公的な文書のせつ明が分かりづらいですね。 市役所に行けばていねいに教えてもらえるのですが、わざわざ市役所まで行くのが大へんなんです。
東広島市でのくらしの中で、他の外国人市民とお話しすることはありますか?
中国から同じ飛行機(ひこうき)で来日した広島大学の留学生や、大学で同じじゅ業を受ける日本人の学生とはよく話をします。 ほかにも、東広島市の学生に向けたしゅうしょく活動のイベントに行ったときに出会った、広島国際大学のベトナム人留学生やインドネシア人留学生とも交流しています。 また、わたしはコンビニでアルバイトをしているのですが、そこでは東南アジアや中国出身の方がいっしょにはたらいています。
孫さんのおうちには、ふるさとから持ってきた中国ならではのものはありますか?
火鍋(ひなべ)のもとや中国の黒酢(くろず)があります。 日本の黒酢はさとうが入っていて甘いので、わたしの口に合いません。なので、料理をつくるときにはふるさと・四川省の黒酢を使っています。 でも、あらためて家の中を見てみると、あまり中国ならではのものはないことに気がつきました。 日本のせい品は品しつがよくてしゅるいもたくさんあるので、日本で売っている商品を買うことが多いですね。
中国と日本では、食べもののちがいや生活のちがいはありますか?
中国人の多くは昼寝(ひるね)をします。中国の会社や学校では、12時から14時くらいまで昼食と昼寝を合わせた長い休けい時間があります。「昼寝しないと一日がむだになる」ということわざがあるくらい昼寝は大切で、昼寝しないと親にしかられることもあります。
また、中国では1けんの家の中にこしかけ式トイレ(いわゆる洋式トイレ)としゃがみ式トイレ(いわゆる和式トイレ)の2しゅるいのトイレがあります。中国ではしゃがみ式トイレを使うのが一般的(いっぱんてき)です。いろいろな人が使うお店のこしかけ式トイレは、衛生面(えいせいめん)で不安に感じる人が多いです。
日本はフルーツのねだんが高いですね。中国はフルーツが安いので、おやつとしてフルーツをよく食べます。ごはんの間の間食(かんしょく)として1日3回(11時、15時、21時など)フルーツを食べることもあります。よく食べるのはりんごで、家から学校へ持ってきて、休み時間に食べたりもします。夏はぶどう・マンゴー・スイカをよく食べます。
ほかにも、中国ではくるみがよく食べられます。くるみの見た目が脳(のう)みそににているから、食べると頭がよくなるという言いつたえがあるんです。
中国と日本で、文化のちがいをかんじることはありますか?
日本人の多くの女の人はお化粧(けしょう)をしますね。でも、お化粧しないと相手に失礼という考え方は、中国にはありません。日本人女性の化粧文化については、中国にいたころから日本のうわさとして聞いていました。この化粧文化は留学生の女の子がこわがる文化の一つです。外国ではあまりお化粧しないため、いつ・どのようにお化粧をしたらいいのか分からない人がいるからです。
中国はスーツを着る文化もあまりありません。中国でスーツを着るのは、せいじ家やほけん会社のえい業の人くらいです。入学式や結婚式もスーツではなく、よそ行きの私服(しふく)でさんかします。
四川省ではゴミの分べつがありません。毎日、もえるゴミ・もえないゴミ・ビン・カンなど様々なゴミを全部まとめていっしょに出すことができます。だから、ゴミしょ理の仕組みを学校で勉強することもありません。みなさんが小学校で学ぶ消ぼうしょや水道局のお仕事についても、学校では勉強しませんでしたね。
中国の学校では1つのクラスに子どもが60人から70人くらいいます。
1クラスの人数は日本の2倍くらいですが、教室のスペースは日本と同じくらいなのでぎゅうぎゅうづめです。