一 従来の研究

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 岩木火山の地質学的研究に関する最初の報告は八谷(一九〇五)であり、その後酒井(一九五八)の山麓地域をも含めた総合的な地質報告、河野・青木・門脇(一九六一)および岩見(一九六二)の岩石学的な研究報告、大沢(一九六二)の弘前図幅、そして中川(一九七二)の青森県の第四系(二〇万分の一地質説明書)などがあげられる。また、鈴木(一九七二)、松山・岩木山団研(一九八〇)、塩原・岩木山団研(一九八〇)、黒木(一九九五)などは火山灰層序を基本とした火山発達史および構造運動を解明する研究を実施している。佐々木ほか(一九九六)は岩石学的研究とK-Ar法による年代測定(1)を実施し、山口(一九九八)も松山・岩木山団研(一九八〇)および塩原・岩木山団研(一九八〇)の研究成果を踏まえて、指標火山灰の特定とK-Ar法による年代測定を実施して、火山形成史の解明に努めた。