目次
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新編弘前市史 通史編1(古代・中世)
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第4章 中世前期
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第二節 鎌倉幕府の東夷成敗権と得宗領津軽
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三 得宗領としての津軽
津軽氏の系譜と唐糸御前
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また
津軽氏
の系譜に関する史料である『可足権僧正筆記之写』や『
前代歴譜
』(写真109)などには、先に触れた「唐糸草子」の所伝が取り込まれ、それが強引に
北条時頼
とつなげられて、
平泉藤原氏
の子孫であることを主張する自らの系譜認識のなかで、家格の上昇に一役買うこととなっている。もちろん、これは著名な民俗学者柳田國男が早くに指摘しているように、史実とは遠く離れたものである。
写真109 『
前代歴譜
』