博奕の種類

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津軽領で行われていた博奕の種類には、「国日記」によれば、前句附(まえくづけ)・取退無尽(とりのきむじん)・富くじ・和合講(わごうこう)の四種類がみえている。
前句附――俳諧の宗匠が下の句(七・七)の一句を出して、多くの人に上の句(五・七・五)をつけさせ、これに甲乙の点を付け、点の高低によって、品物または金銭を賞として与えるもの。

○取退無尽――頼母子講(たのもしこう)の一種で、当たりくじで金を受け取った者は退会し、以後掛金をかけないもの。

○富くじ――多数の富札を売り出し、それと同数の番号札を箱に入れ、箱に開けた小穴から錐(きり)を突き入れ、刺さったものを当たりとして賞金を給し、残額を興行者の収入とした(『賭博Ⅲ』一九八三年 法政大学出版局刊)。藩では最初は規制したが、後に公認している。

和合講――頼母子講の一種かと思われるが、どのような方法かは不明。