目次
/
新編弘前市史 通史編3(近世2)
/
第5章 弘前城下と都市住民
/
第二節 都市問題の諸相
/
三 博奕と悪所
/
(一)博奕の禁止
博奕の種類
61 ~ 62 / 767ページ
津軽領で行われていた
博奕
の種類には、「
国日記
」によれば、
前句附
(まえくづけ)・取退無尽(とりのきむじん)・富くじ・
和合講
(わごうこう)の四種類がみえている。
○
前句附
――
俳諧
の宗匠が下の句(七・七)の一句を出して、多くの人に上の句(五・七・五)をつけさせ、これに甲乙の点を付け、点の高低によって、品物または金銭を賞として与えるもの。
○取退無尽――
頼母子講
(たのもしこう)の一種で、当たりくじで金を受け取った者は退会し、以後掛金をかけないもの。
○富くじ――多数の富札を売り出し、それと同数の番号札を箱に入れ、箱に開けた小穴から錐(きり)を突き入れ、刺さったものを当たりとして賞金を給し、残額を興行者の収入とした(『
賭博
Ⅲ』一九八三年 法政大学出版局刊)。藩では最初は規制したが、後に公認している。
○
和合講
――
頼母子講
の一種かと思われるが、どのような方法かは不明。