木製玩具製品の販売

586 ~ 587 / 689ページ
弘前市役所は大正六年(一九一七)に副業の調査を行った。
 この調査は、副業調査とはいいながら、実質的に主要産業の調査であった。これらの販売の様子から弘前市の商業の特徴を見ていきたい。
 まず、木製玩具製造がある。これは、大正五年に青森大林署長の講話を聞いて、青森県工業学校が試作したものを改良し、着色して容器に入れて販売したものである。その後、工場で製作するようになった。大正六年の産出は五〇〇〇組(三万個)で、販売額は一〇〇〇円であり、秋田、山形、岩手、北海道、東京に販売した。