りんご加工業の発展

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戦時農業統制で不急不要の作物とされたりんごは生産量が激減するが、表22のように昭和二十三年(一九四八)には戦前の水準に回復し、二十五年を境として生産量に占める加工仕向率が安定してくる。
表22 リンゴの生産量と加工仕向量の推移
(単位:千箱)
年次生産量(A)加工仕向(B)B/A(%)年次生産量(A)加工仕向(B)B/A(%)
昭和   昭和   
108,4121662.02417,2712391.4
117,2211702.42519,6571,2276.2
127,6002923.8268,9116417.2
138,4342452.92721,6678143.8
149,2103403.72818,5929275.0
1510,0693803.82916,8991,0366.1
168,1515076.2309,3204614.9
1712,0165194.33129,0011,2414.3
189,2045215.73227,1609893.6
196,29878912.53323,4101,0354.4
202,00048624.33429,7131,1944.0
213,17356017.63525,1581,3585.4
228,9983754.23626,7511,3385.0
2313,7692041.53726,3501,2494.7
今河英男・田辺良則「青森県におけるりんご加工業の概況と原料集荷の実態」1964年

 次に、りんご加工品を原料消費量から品目別割合の年次変化を示したのが表23となる。りんご加工が本格化してからはボイル、ジャム類が加工品の中心であったが、昭和三十年代の高度経済成長に伴い、食生活が豊かになってくると、オレンジジュースを始めとするジュースブームが起こり、そのブームのさなか、県内にりんごジュースの会社が設立されると、果汁類がりんご加工の中心となっていった(前掲「青森県におけるりんご加工業の概況と原料集荷の実態」)。
表23 原料消費量よりみた品目別割合
(単位:%)
年次ボイル、ジャム類果汁類缶詰類酒酢類乾燥りんご
昭和     
1080.94.80.31.912.1
1178.84.72.81.911.8
1245.843.82.51.16.8
1370.413.07.11.38.2
1450.818.818.33.38.8
1552.821.06.76.313.2
1639.625.225.210.0
1738.718.537.05.8
1842.646.15.55.8
1935.730.430.83.1
2056.636.26.90.3
2137.150.312.40.2
2243.521.334.90.3
2398.50.51.0
2481.50.10.218.2
2598.80.20.80.5
26100.0
2798.21.00.20.6
2897.91.11.0
2993.92.43.7
3090.84.84.4
3171.99.410.58.2
3262.523.710.43.4
3365.025.37.91.8
3451.532.014.02.5
3552.227.620.00.2
3638.942.814.72.61.0
3744.339.113.33.3
前掲「青森県におけるりんご加工業の概況と原料集荷の実態」より作成