昭和二十二年五月三日の新憲法施行を前に、貴族院に代わって設けられた参議院議員第一回選挙が四月二十日に、戦後第二回(通算第二三回)衆議院議員選挙が四月二十五日に行われた(衆議院は三月三十一日付で解散していた)。
参議院議員は三年ごとの半数改選という規定があったが、初回の経過措置として全数を選挙し、得票順に上位半数を六年議員、下位を三年議員とした。青森地方区からは四人が立候補し、外交官から転じ、後に参議院議長も務めた佐藤尚武が一位で当選し、六年議員となった(旧弘前市域での投票率は六八・九五%)。
衆議院議員選挙は、青森市・八戸市を含む青森一区(定員四)と、弘前市および東津軽郡を除く西・南・北・中津軽郡からなる二区(定員三)の中選挙区制となった。二区には一三人が立候補し、旧弘前市域の投票率は七二・九七%であった。この中選挙区制は、平成六年(一九九六)に小選挙区・比例代表併用制へ選挙制度が変わるまで続いた。
左に、戦後の昭和二十一年から市制百周年記念の年である昭和六十三年までの四二年間の、弘前市など津軽地域から大量得票をし当選した国会議員を掲げる。
実施年月日・種別 | 得票 | 所属政党 | 氏名 | 出身地 | 備考 |
昭和二十一年四月十日第二二回(戦後第一回)衆議院議員総選挙 | 五万八八〇一票 | 中立 | 笹森 順造 | 弘前市 | 全県一区の大選挙区制、定員七 |
三万五八六二票 | 日本社会党 | 大沢 久明 | 青森市 | ||
三万二七五一票 | 進歩党 | 津島 文治 | 五所川原市金木 | ||
昭和二十二年四月二十日第一回参議院議員選挙 | 一三万五四三六票 | 無所属 | 佐藤 尚武(六年任期) | 弘前市 | 地方区、人気三年と六年の議員あり |
昭和二十二年四月二十五日第二三回衆議院議員総選挙 | 三万六七八四票 | 国民協同党 | 笹森 順造 | 弘前市 | 中選挙区制の第二区、定員三 |
二万九六六四票 | 民主党 | 工藤 鉄男 | 青森市 | ||
一万六九一八票 | 社会革新党 | 外崎千代吉 | 五所川原市 | ||
昭和二十四年一月二十三日第二四回衆議院議員総選挙 | 二万五〇四〇票 | 民主自由党 | 奈良 治二 | 弘前市種市 | 右同 |
二万三五三六票 | 国民協働党 | 笹森 順造 | 弘前市 | ||
二万三二一〇票 | 民主党 | 清藤 唯七 | 弘前市 | ||
昭和二十五年六月四日第二回衆議院議員通常選挙 | 一五万一四九二票 | 自由党 | 工藤 鉄男 | 青森市 | 地方区定員一 |
昭和二十七年十月一日第二五回衆議院議員総選挙 | 三万八三〇七票 | 自由党 | 木村 文男 | 藤崎町 | 第二区定員三 |
三万五二八六票 | 改進党 | 笹森 順造 | 弘前市 | ||
三万一二九九票 | 自由党 | 三和 精一 | 五所川原市相内 | ||
昭和二十八年四月十九日第二六回衆議院議員総選挙 | 四万八〇三一票 | 改進党 | 楠美 省吾 | 五所川原市高野 | 右同 |
四万五二三六票 | 自由党 | 木村 文男 | 藤崎町 | ||
四万一四四二票 | 自由党 | 三和 精一 | 御所川原市相内 | ||
昭和二十八年四月二十四日第三回参議院議員総選挙 | 二九万四四二二票 | 緑風会 | 佐藤 尚武 | 弘前市 | 地方区定員一 |
昭和二十八年七月三十日参議院議員補欠選挙 | 二〇万四二八九票 | 改進党 | 笹森 順造 | 弘前市 | 工藤鉄男病没のため |
昭和三十年二月二十七日第二七回衆議院議員総選挙 | 四万三五一四票 | 民主党 | 木村 文男 | 藤崎町 | 第二区定員三 |
三万九六一七票 | 民主党 | 楠美 省吾 | 五所川原市高野 | ||
三万七八六五票 | 民主党 | 竹内 俊吉 | つがる市木造 | ||
昭和三十一年七月八日第四回参議院議員通常選挙 | 二〇万八〇九七票 | 自由民主党 | 笹森 順造 | 弘前市 | 地方区定員一 |
昭和三十三年五月二十二日第二八回衆議院議員総選挙 | 五万七一四六票 | 自由民主党 | 三和 精一 | 五所河原市相内 | 第二区定員三 |
四万八一六三票 | 自由民主党 | 竹内 俊吉 | つがる市木造 | ||
四万五七〇三票 | 日本社会党 | 島口重次郎 | 弘前市 | ||
昭和三十四年六月二日第五回参議院議員総選挙 | 一四万一六五六票 | 緑風会 | 佐藤 尚武 | 弘前市 | 地方区定員一 |
昭和三十五年十一月二十日第二九回衆議院議員総選挙 | 五万三九〇九票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
四万九三一九票 | 自由民主党 | 三和 精一 | 五所川原市相内 | ||
四万八三九一票 | 自由民主党 | 竹内 俊吉 | つがる市木造 | ||
昭和三十七年七月一日第六回参議院議員通常選挙 | 二五万〇六二九票 | 自由民主党 | 笹森 順造 | 弘前市 | |
昭和三十八年十一月二十一日第三〇回衆議院議員総選挙 | 五万一三〇六票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | |
四万六五四七票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | ||
四万七六七〇票 | 日本社会党 | 島口重次郎 | 弘前市 | ||
昭和四十年七月四日第七回参議院議員通常選挙 | 一八万三四三九票 | 自由民主党 | 津島 文治 | 五所川原市金木 | 地方区 |
昭和四十二年一月二十九日第三一回衆議院議員総選挙 | 六万七七七三票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
六万〇〇〇四票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
四万四三四七票 | 日本社会党 | 島口重次郎 | 弘前市 | ||
昭和四十三年七月七日第八回参議院議員通常選挙 | 一五万〇七四〇票 | 無所属 | 山崎 竜男 | 青森市 | |
昭和四十四年十二月二十七日第三二回衆議院議員総選挙 | 六万〇四八七票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
四万五二九二票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
四万七五九〇票 | 日本共産党 | 津川 武一 | 青森市浪岡 | ||
昭和四十六年六月二十七日第九回参議院議員通常選挙 | 二六万〇六三三票 | 自由民主党 | 津島 文治 | 五所川原市金木 | 地方区 |
昭和四十七年十二月十日第三三回衆議院議員総選挙 | 七万五四二六票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
六万七八六〇票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
五万三四二三票 | 日本共産党 | 津川 武一 | 青森市浪岡 | ||
昭和四十九年七月七日第一〇回参議院議員通常選挙 | 三〇万五九六六票 | 自由民主党 | 山崎 竜男 | 青森市 | 地方区 |
昭和五十一年十二月五日第三四回衆議院議員総選挙 | 九万七六七〇票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
七万一六九八票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
五万二八二八票 | 日本共産党 | 津川 武一 | 青森市浪岡 | ||
昭和五十二年七月十日第一一回衆議院議員通常選挙 | 二七万六五五一票 | 自由民主党 | 寺下 岩蔵 | 八戸市 | 地方区 |
昭和五十四年十月七日第三五回衆議院議員総選挙 | 七万九二二九票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
六万四五一三票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
六万一九八〇票 | 日本共産党 | 津川 武一 | 青森市浪岡 | ||
昭和五十五年六月一日参議院議員補欠選挙 | 二三万九〇八七票 | 自由民主党 | 松尾 官平 | 三戸町 | 寺下岩蔵死去のため |
昭和五十五年六月二十二日第一二回参議院議員総選挙 | 四五万六二〇二票 | 自由民主党 | 山崎 竜男 | 青森市 | |
昭和五十五年六月二十二日第三六回衆議院議員総選挙 | 七万四〇五三票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | |
六万九七七六票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | ||
六万七六三一票 | 新自由クラブ | 木村 守男 | 藤崎町 | ||
昭和五十八年六月二十六日第一三回参議院議員通常選挙 | 二一万七六三九票 | 自由民主党 | 松尾 官平 | 三戸町 | 青森・選挙区 |
昭和五十八年十二月十八日第三七回衆議院議員総選挙 | 八万六二一七票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | |
七万〇四七三票 | 日本共産党 | 津川 武一 | 青森市浪岡 | ||
六万五〇三六票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
昭和六十一年七月六日第三八回衆議院議員総選挙 | 八万三〇五二票 | 自由民主党 | 木村 守男 | 藤崎町 | |
七万五八八八票 | 自由民主党 | 田沢 吉郎 | 田舎館村 | ||
七万四八四六票 | 自由民主党 | 竹内 黎一 | つがる市木造 | ||
昭和六十一年七月六日第一四回参議院議員通常選挙 | 三〇万九一七八票 | 無所属 | 山崎 竜男 | 青森市 |