上水道整備の方向

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弘前市の上水道用水は、従来岩木川表流水等から取水しており、昭和五十八年度には、渇水期等の季節的変動に左右されない取水の安定化を目指し、岩木川にゴム引布製の取水堰(ラバーダム)を築造したが、昭和六十三年八月には異常渇水に見舞われ、正式供給開始前の津軽広域水道企業団から一日一万五〇〇〇立方メートルの緊急受水で急場をしのいだ。

写真224 現岩木川に築造されたゴム製の取水堰(ラバーダム)

 一方、弘前市の水需要は、一日最大配水量でみると、昭和六十二年度で六万二六二九立方メートル、普及率は九一・七%、平成元年度では六万七九〇〇立方メートル、普及率は九四・〇%となっている。
 いっそうの水需要の増大に対応していくため、渇水時の安定供給の確保と水源の複数化等を図るなど水資源の確実な確保が必要であり、給水施設の整備、安定供給の確保及び維持管理の充実等給水事業の拡充を図るため、昭和五十八年度を初年度とし平成六年度までを計画期間とする上水道第四期拡張事業を進めた。第四期拡張事業の主要事業は、浅瀬石川ダムを水源として水道用水を供給する津軽広域水道企業団から、平成七年度までに一日最大三万七二〇〇立方メートルを受水する計画に併せて、既存の施設を含め最も合理的な水道施設の整備を図るというものであった。
 水道企業団の、水道用水供給事業の第一期工事完成に合わせ、富士見台配水池及び原ヶ平配水池等の施設が完成し、昭和六十三年十一月から受水開始がなされている。簡易水道では、石川地区簡易水道が平成元年四月に上水道へ編入された。