テストNo.3 カナダ代表第1回来日第7戦

昭和7年(1932)2月11日 神宮競技場

日本代表 38-5 カナダ代表

疲労のカナダに大勝

No.11★3 カナダ代表第1回来日第7戦
1932年2月11日 G:神宮競技場 R:別所安次郎 KO 14:35
日本代表 38 5 カナダ代表
1 伊集院 浩(明大) 22 5 1 G.E.R.コックス
2 松原 武七(早大) 16 0 2 アルバート・デュテンプル
3 西垣 三郎(明大) 3 ウィリアム・ウォートン
4 大野 信次(早大) 4 T 1 4 ジョニー・ローランド
5 三島  実(京大) 2 G 1 5 ジェリー・ブーン
6 岡田 由男(明大) 2 PG 0 6 A.B.ミッチェル
7 都志 悌二(明大) 0 DG 0 7 ジャック・ベイン
C8 足立 卓夫(京大OB) 8 キャンベル・フォーブス
9 木下 太郎(明大) 4 T 0 9 アイバー・サンドリー
10 野上 一郎(早大) 2 G 0 10 ピート・ウィルソン
11 北野 孟郎(慶大) 0 PG 0 11 フランク・スキリングス
12 平生 三郎(京大) 0 DG 0 C12 レン・レロイ
13 柯  子彰(早大) 13 ジョージ・ニブロ
14 鳥羽 善次郎(明大) 14 アーネスト・ピンカム
15 笠原 恒彦(明大) 15 ブライアン・ハニングス
得点:T鳥羽3、岡田、都志、野上、平生、柯、G笠原3、北野、PG笠原2

「今回来朝するチームの実力は一昨年遠征した時のチームより遥かに強い。なぜならば一昨年の遠征地はカナダ・ブリティッシュコロンビア州であり、全カナダチームは西部、中部、東部のカナダ全土から選出されたチームだからだ」と香山蕃が当時の日刊紙[不詳]に記述している。日本協会もこのチームを全カナダと記録しているが、まだBC州が中心である。

「歴戦のためかカナダ軍は疲労してFWが不活発だった。それに引きかえ、全日本の出来栄えは素晴らしかった。殊にハーフ陣の木下、野上の動き、加えてTB陣の活躍で予想以上の点差で大勝した。日本でラグビーが始められてから漸く30年たった今日、日本が示した印象に残るプレーはスクラムの低い組み方、その速いヒールアウト[スクラムからボールをかき出すプレー]で、これはカナダを驚嘆させた」(『協会50年史』P70-72)。