小平市立図書館/こだいらデジタルアーカイブ

平櫛田中関連資料


Denchu Hirakushi

  

小平市立図書館では、晩年を小平市で過ごした彫刻家、平櫛田中が生前収集していた約1万5千点の書籍を「平櫛田中文庫」として、平成28年より公開しています。このデジタルアーカイブでは、彫刻作品の3Dをはじめ代表的な作品、および「平櫛田中文庫」蔵書の一部を高精細画像で公開します。

平櫛田中(ひらくしでんちゅう)は、1872 (明治5) 年、現在の岡山県井原(いばら)市に生まれ、青年期に人形師・中谷省古(なかたにせいこ)のもとで彫刻修業をしたのち、上京して高村光雲の門下生となりました。 その後、美術界の指導者・岡倉天心(おかくらてんしん)や禅僧の西山禾山(かさん)の影響を受け、仏教説話や中国の故事などを題材にした精神性の強い作品を制作します。 大正期には、モデルを使用した塑造(そぞう)の研究に励み、その成果を代表作《転生(てんしょう)》《烏有(うゆう)先生》などにおいて示すとともに、昭和初期以降、彩色(さいしき)の使用を試み、「伝統」と「近代」の間に表現の可能性を求めました。1958 (昭和33) 年に22年の歳月をかけて完成した国立劇場の《鏡獅子》に田中芸術の集大成を見ることができます。1962 (昭和37) 年には、彫刻界でのこうした功績が認められ、文化勲章を受章しました。 1970 (昭和45) 年、長年住み暮らした東京都台東区から小平市に転居し、1979 (昭和54) 年に107歳で亡くなるまでの約10年間を過ごしました。

―デジタルアーカイブ公開作品―

彫刻作品の3Dビューア(高精細画像)

―平櫛田中文庫―

平櫛田中文庫の一部を高精細画像で公開しています。