解題・説明
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深鉢。曽利(そり)式と連弧文系(れんこもんけい)土器の要素の折衷土器。7次調査30号住居址出土(東集落)。 器形はキャリパー形で、胴部は縄文を地文とし、弧の連なる連弧文を半裁竹管で施文している。口縁は粘土紐で作られた渦巻文による波状で、4単位の山形把手を有している。楕円で作られた区画内には平行沈線が施文されている。口縁部の甲信越地方に分布の中心のある曽利式の要素、胴部の南関東の連弧文系の要素が共伴することから、下野谷遺跡の広域ネットワークの証拠として、東伏見駅前のモニュメントにも採用された土器である。
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