淨行寺は薝蔔林と號し、【位置】神明町東二丁字御坊町にあり、眞宗本派本願寺末、寺格本座一等。【沿革】和泉八木城主荻野會部丞、織田信長に所領を沒收せられ、遂に本願寺顯如に從ひ、同國泉郡額原村(現大阪府泉南郡八木村大字額原)に淨行寺を創立した。其弟善性(寬永十四年閏三月二十八日寂)堺に來り、同じく淨行寺と號して、西本願寺の掛所卽ち北御坊の境内に住し、役僧を勤めたが、寬永七年現在の地に移つた。(堺御坊御役錄)【本尊】本尊は阿彌陀如來で、【堂宇】本堂、庫裏、奧書院、座敷、門あり、境内は百八十七坪である。(社寺明細帳)