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◇N一九遺跡(西区発寒一一条三丁目)

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 発寒川扇状地の発寒神社の北東標高約一五メートルに存在する。昭和七年に河野広道高倉新一郎を中心とする犀川会によって発掘調査された。
 安山岩の石柱が約一〇本程半月形に並んでおり、最長のものは二メートルほどあり、他の多くは五〇センチメートルから一メートル程である。当初は円形であったと思われるが、半分は、後世のアイヌの人の墓の構築や、陸軍の演習による塹壕により欠失したと思われる。
 発掘調査では、アイヌの人の墓二個を発見したのみで、ストーンサークルの年代を明らかにする遺物、遺構は何ら発見されていない。このような構造を持つ遺構は、後期に道内に盛行するストーンサークルに最も近く、本遺跡も後期に構築された可能性が高い。残念ながら遺跡は、その後の開発により消滅し確認することが不可能である。