ビューア該当ページ
目次
/
第四編 イシカリの改革とサッポロ
/
第二章 幕府のイシカリ調査
/
第二節 『蝦夷志料』の編纂とその調査
/
一 『蝦夷志料』の編纂
編纂の下命
650 ~ 650 / 1039ページ
『
蝦夷志料
』──『千島志料』ともよばれた──は、幕府が北方地域の領土問題について
ロシア
との外交折衝の資料とし、あわせて
蝦夷地
の将来の開発資料とする目的で編纂されたものである。
編纂の命は、安政二年(一八五五)三月に前田夏蔭に下された。夏蔭は通称健助、鶯園と号し、『万葉集私記』(二四巻)、『風土記逸文考証』(一〇巻)などを著(あらわ)した国学者であった。同年七月に、以下の九人が編集手伝に任命された。
小普請―染屋祐次郎公雅、与力―榊原銈蔵長河、新番―
目賀田帯刀
守蔭、健助男―前田健次郎夏繁、御徒・健助聟―前田忠三郎、書院番―山田左七郎、小普請―山本武五郎、御徒―山内次郎太郎、松平右京亮家来―
市川十郎