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札幌第一味噌醤油製造所

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 九年に札幌付近収穫の豆麦を買い上げ、翌十年一月醤油醸造所を空知通(北六西一)に、味噌製造所を厚田通(北三東三)に設けた。目的は市民に味噌醤油を供給することである。各五人の従業員で製造を行っている。収益を上げ得る状況にあったので、十一年九月、七月に開拓使を退官した対馬嘉三郎に両場の建家器械附属器具及び仕込の品をあわせて金一万五五九三円一五銭四厘、五カ年賦上納の約束で払い下げている。九、十年時の製造高は表7のようであった。
表-7 札幌第一味噌醤油製造所製造高
科 目9年10年
製造高味噌数量10000貫0002000貫000
金員2025円0003750円000
醤油数量0貫   370貫000
金員0円   13978円240
合 計金員2025円00017728円240
経 費1862円2095323円982
開拓使事業報告』より作成。

 対馬嘉三郎は興成社を組織し、製品は開拓使時代に用いていた商標別製福寿印一等、菊印の外に、松、竹、梅の印を用いて販売した。