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寺院の附属団体

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 各寺院・説教所・教会には講、青年会、婦人会などの附属団体があった。表3及び表4②の中の附属団体は「寺院教会規則認可干係(寺院)」から抽出したものであるが、たとえば経王寺には正信団、正信講、和合講、清浄結社、七面講、経信会の附属講と立正青年会、村雲婦人会の附属団体があり、前者は「本寺院ノ維持隆盛及講員ノ信仰増進並ニ相互ノ親睦ヲ図ル」、後者は「本寺院ノ維持隆盛並ニ会員ノ宗教的信念ノ涵養及相互ノ親睦ヲ図ル」とされているように、寺院の維持組織、檀信徒の信仰・修養組織、同じく親睦組織、以上の三性格を有する講、団体組織をもつのが一般的であった。青年会、婦人会については次項で詳述することにして、ここではその他の講、附属団体につきふれることにする。
 新善光寺には全檀信徒によって組織された報国会があり、「無窮皇運ノ推進力タラントスル国民ノ確固タル宗教的信念ノ培養ニ必要ナル諸事業ヲ行ヒ、併セテ本寺院ノ維持経営ヲ扶ケ基本財産ノ造成ニ資スル」ことを目的とされており、共同耕作、勤労奉仕、会報発行、喜捨、修養・講演・法要などが事業とされている。専修寺北海道別院には十六日講があり、目的は「真宗高田派ノ教義ヲ信奉シ王法為本ノ宗風ヲ実践シ以テ皇国臣民ノ本分ヲ完了スルニアリ」とし、事業は真宗の教法、宗教文化に関する講座、国家公共に必要なる事業であった。北海寺一乗講は「本寺院ノ維持繁昌ヲ図リ講員ノ信仰ヲ倍育シテ彊固ナル宗教的信念ヲ確立」することが目的とされている。
 中央寺では、吉祥講が大正八年五月八日に発会している。同年九月十四日から三日間の秋季大会では吉祥講総員大会、参禅会、講演会の外に附属日曜少女会大会、吉祥婦人団大会などが行われていた(北タイ 大8・9・13)。その他にも成田山には大師報徳講があるように、各寺院には各種の講、団体が附属しており重要な役割をはたしていた。