ビューア該当ページ

書画会

988 ~ 988 / 1147ページ
 書画会は大正末から昭和期も盛んであった。たとえば大正五年に創設された札幌素人書画会は、十二年十月二十日、二十一日には、三吉神社札幌(素人)書画会第一四回展覧会を開催している。出品者は会期二日前までに南一条西八丁目の事務局の壇上薬局に届けるとのことであった(北タイ 大12・10・9)。札幌素人書画会は、毎年三吉神社で開催されるが、昭和二年十一月十三日(夕)付の『北海タイムス』には、同会は「近来異常の発展」により、昭和二年度三度目の展覧会を有隣生命三階で開催し、出品物は書・画ともに「小画箋半折」と規定される。
 昭和二年の春には書画骨董を持ち寄る、札幌在住者の趣味の団体である木日会(もくじつかい)が名望家を中心に結成されている(北タイ 昭2・7・21)。「菅原氏は独特の美人画の外に杏竹の岩に水仙、とても粋な名幅を、波多野氏は山陽の書幅」などなどが出品される(北タイ 昭3・3・18夕)。四年九月には、北海道物産館で市内の愛蔵家が出品する、横山大観、寺崎広業、川合玉堂などの書画骨董の即売会の記事も見られる(北タイ 昭4・9・13)。
 一方、中央からの書画の頒布会が、たとえば大正十五年九月には、審美書院の主催が十五、十六、十七日と、報知新聞美術部の主催が十九、二十日と、ともに新善光寺で開かれた。また昭和四年八月十五、十六日と東京新美社は、公会堂で谷文晁、渡辺崋山、田能村竹田、あるいは竹内栖鳳、横山大観、川合玉堂などの古今大家名作展を開く(北タイ 昭4・8・15)。