場所請負入札

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 幕府が直捌という、生産と流通の全面的な統制を解除し、再び場所請負制度を復活したのは、文化9(1812)年であった。かくて同年9月各場所の請負を入札で決め、翌10年から実施したが、入札を行うに先立って、次のような注意要項を布達している。
 
1 西蝦夷地は従来松前(福山)の者に限って入札させたが、今後は東蝦夷地とともに松前、箱館の者は誰でも随意に入札すべきこと。
2 落札者には希望によって場所にある会所、船舶、倉庫、漁具仕入品の残りなどを払下ぐべきこと。
3 山越内から三石までは小場所であるから、1人で2、3か所を入札し得ること。
4 運上金は毎年6月、10月の2回に分けて上納すべきこと。
5 請負場所に新しい漁業を起こす際には、あらかじめ出願して許可を得べきこと。
6 官用書状の継立または急便継送などは遅滞なく行うこと。
7 官吏および警衛の士卒が通行する際には人馬の継立などさしさわりのないようにすること。
8 従来会所で使用していた支配人、番人などをそのまま雇使することは随意であること。
9 蝦夷人の介抱はもちろん、蝦夷人に対し不正の取扱いをなすべからざること。
10 異国船または怪しい船を発見したならば、すみやかに箱館に注進すべきこと。
11 猟虎、矢羽、熊胆、熊皮その他の軽物類は元価をもって官が買い上げるから、1品たりとも隠すべからざること。

 
などが挙げられている。
 入札は何場所3か年季、運上何程(外に秋味運上、海鼠引運上、鱒場運上などがある場所は別株に記すこと)とし、なお4か年季ならば何程、5か年季ならば何程増加と書くこととした。