目次
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通説編第1巻 第3編 古代・中世・近世
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第5章 箱館開港
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第11節 農業
植樹
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前時代に植樹を奨励したが、その後中絶して
箱館
地方の山林はますます荒廃する一方であったので、
箱館奉行
はまた植樹に心を用い、
在住
医師
栗本匏庵
が開いた
七重薬園
で松、杉の苗を仕立てて配布した。当時
箱館
市中で植栽したのは、
五稜郭
付近およびその路傍・街道ならびに
箱館
山のうちいまの函館公園の裏から八幡宮付近までの所とし、樹種は松および杉、その他、桜、楓なども植えたが、これらの樹木は、いずれもよく生長し、今日多く見られるのは、この時代のものであるという。