表9-19 処務要項
年 次 | 株式総会 | 株主数 | 役員 | 支配人・技師長 | 官庁 | 銀行 | 庶務・会計 | 払込資本額 | 配当率 |
明治29 | 205 | 取締役社長に園田実徳 取締役理事に阿部興人就任 | 監督技師に逵村容吉を雇聘 | 本社事務所を大町5番地に 出張所を東京市京橋区三十間堀におく | 円 | % | |||
30 | 第1回 第2回 | 205 266 | 隔山利四郎支配人に就任 | 会社営業登記 | 300,000 300,000 | 無 5.0 | |||
31 | 第3回 第4回 | 268 273 | 専務取締役に平田文右衛門 就任、社長空席 | 船渠及び造船所予定地 水面引渡願許可 | 取引銀行は百十三銀行 及び函館銀行 東京出張所では第一銀行、 帝国商業銀行 | 300,000 420,000 | 5.0 3.7 | ||
32 | 第5回 第6回 | 270 275 | 本社弁天町1番地、旧砲台 地先埋立地に移転 | 420,000 600,000 | 5.0 3.6 | ||||
33 | 第7回 第8回 | 270 268 | 修船台用地に使用の公有 水面使用願許可 | 718,975 838,450 | 無 無 | ||||
34 | 第9回 第10回 | 282 285 | 平田文右衛門専務取締役 辞任、死亡 園田実徳専務取締役に就任 | 大村励支配人に就任 | 修船台工事竣工落成届提出 会社前公有水面使用許可 敷地埋立部分成工許可 | 951,925 959,550 | 3.0 3.0 | ||
35 | 第11回 第12回 | 300 306 | 敷地土地台帳に登録 構内に巡査2名配置許可 海軍工務監石黒五十二工事視察 | 敷地を抵当として、勧業銀行より8万円借入 安田銀行より工事費に充用のため60万円借入 | 会社所在地番地変更、弁天町88番地となる 諸勘定科目より修船台及び工事仮出金に振替整理 | 1,159,430 1,195,050 | 無 無 | ||
36 | 第13回 第14回 | 320 332 | 取締役渋沢栄一辞任 監査役田中市太郎辞任 取締役に浅田正文、岡本忠蔵、監査役に田中太七郎、松下熊槌就任 | 技師品川久太郎技師長に昇格 | 船渠排水ポソプ落成 普察署検査 建物保存登記終わる | 安田銀行のため抵当権設定 | 職制、分課規程施行、各係員を任命 工事仮出金を船渠、修船台土地、建物に振替 | 1,196,975 1,200,000 | 無 4.0 |
37 | 第15回 第16回 | 332 334 | 取締役大倉喜八郎、浅田正文辞任 | 大村励支配人辞任 山口武彦支配人に就任 | 大湊水雷団本社建物を利用 | 1,200,000 1.200,000 | 無 無 | ||
38 | 第17回 第18回 | 334 341 | 新埋立地修船台新設許可 | 1,200,000 1,200,000 | 無 無 |
表9-20 工事概況
年 次 | 浚渫 | 船渠 | 修船台 | 埋立 | 工場 | その他 | 有形固定資産・ 工事仮出金 | 財産目録 合計額 | |
明治29 | 弁天砲台周囲埋立 | (年末) 千円 | (年末) 千円 | ||||||
30 | 入渠船引入口浚渫機材購入 | 船渠・ポンプ・諸工場配置図・工事仕様書・工事予算書完成 | 建物 18 機械器具 55 工事仮出金 52 | 1,226 | |||||
土砂積船4隻落成 | |||||||||
31 | 海岸浚渫許可 船渠前面758坪掘取る | 船渠締切工事を会社直営で起工 同上大倉土木租に請負わす | 浚渫の土砂を埋立に使用 | 建物 22 本社機械器具 58 分工場機械器具 59 工事仮出金 87 | 1,230 | ||||
32 | 浚渫土砂数 2,629坪 同上 2,227坪 | 締切工事落成 被覆工事竣工 船渠掘さく工事を藤原正に請負わす | 会社自営杭打工事開始 修船台用機械大倉組より購入 | 地盤に達するもの 1,070坪 同上 3,428坪 | 建物 24 本社機械器具 60 分工場機械器具 61 工事仮出金 145 | 1,235 | |||
33 | 浚渫土砂2,593坪 浚渫坪数2,317坪 | 船渠既定設計を変更 掘さく工事竣工 渠底基礎杭打工手開始 | 枕木堅桁取付地堅め工事了る 修船台用陸上汽材汽缶設置出願 | 500坪を残す外落成 海岸石垣場基礎竪め了る | 材料倉庫建設 | 建物 28 本社機械器具 132 分工場機械器具 62 工事仮出金 370 | 1,234 | ||
34 | 修船台引入ロの浚渫終る | 渠底基礎混擬土工手及仰拱工事を千葉達平に請負わす 同上工事竣工 渠身の深さ1/2以上木柵とするに決議 | 修船台竣工 一部の開業式 | 護岸の一部を除き竣工 埋立地竣工部分を検査実測 | 修船台用工場 船員詰所落成 | 建物 32 修船台 60 機械器具 230 工事仮出金 488 | 1,307 | ||
35 | 付属工場前海面浚渫許可 入渠船航路浮標許可 浚渫土砂 463坪 | 船渠平敷下コンクリート敷設、渠身ブロック据付工事竣工 船渠排水ポンプ据付許可 船渠工事大体落成 | 山背泊、寒川、上磯の海浜砂利採取許可 | 地所 58 建物 32 修船台 143 機械器具 173 工事仮出金 890 | 1.455 | ||||
36 | 浚渫坪数 2,046坪 | 入渠船用浮標設置許可 戸船を渠口に据付 ポンプ排水、戸船浮沈の試験終る 船渠竣工 仮の開業式 | 隣接地海面4,582坪埋立を出願 船渠側面護岸工事終る 寒川落石採取方出願 | 倶楽部、船員賄所、文庫、玄関、応接所、湯呑所、鍛冶場、製図室、船具場、銅工場、倉庫、製缶場、鋳物場、 木型場建築終る | 原動機室用陸上汽機、汽缶設置許可 | 船渠 1,031 修船台 183 地所 77 建物 104 機械器具 190 | 1,980 | ||
37 | 敷地200坪埋立 | 製缶場、石炭置場、道具置場、技師詰所修築 年末工場従業員261名 | 2トン起重機据付 | 船渠 1,037 修船台 184 地所 80 建物 107 機械器具 196 埋立工事費 41 | 1,930 | ||||
38 | 埋立工事落成3,823坪 (修船台用878坪) | 年末工場従業員651名 | 船渠 1,037 修船台 184 地所 80 建物 110 機械器具 215 埋立工事費 114 | 1,993 |
各年『事業報告書』より作成
表9-21 営業概況
年次 | 分工場 | 入渠船 | 上架船 | 新造船 | 陸上工事 | 収入 | 支出 | 純益金 |
明治30 | 買収に決議 買収価格(107,081円)議決 山尾福三を分工場場長に任ず 拡張資金39千円決議 | 4隻 | 4隻 | 小形船機関2台 蒸汽錨巻器1台 | 円 103,786 | 円 81,752 | 円 22,033 | |
31 | 職工雇人38名解雇66名/期末195名 職工雇入28名解雇45名/期末180名 | 6隻 9隻 | 2隻 | 舶用汽缶2個 小型船汽機1台 | 74,249 59,264 | 63,214 49,963 | 11,035 9,300 | |
32 | 職工雇入78名解雇81名/期末177名 職工雇入16名解雇24名/期末169名 | 5隻 3隻 | 2隻 | 59,883 46,434 | 45,806 37,932 | 14,077 8,502 | ||
33 | 職工雇入71名解雇66名/期末174名 職工雇入40名解雇50名/期末164名 | 6隻 8隻 | 1隻 3隻 | 陸上汽機1台 汽缶1個 硫黄釜1個 本社修船台工事 | 48,381 65,340 | 46,860 54,762 | 1,522 10,578 | |
34 | 職工雇入128名解雇74名/期末218名 分工場を廃止し本社に移転する迄、附属工場として営業 職工雇入78名解雇78名/期末218名 | 20隻 22隻 (6,496トン) | 浚渫用グラブ2 砕石機2 | 81,298 77,121 | 62,385 64,336 | 18,913 12,785 | ||
35 | 職工雇入113名解雇62名/期末269名 職工雇入91名解雇129名/期末231名 | 27隻 (7,978トン) 21隻(5,372トン) 他に大湊水雷団工事 | 2隻 | 本社船渠用汽缶 船渠戸船・排水ポンプ 組立/北海道鉄道部工事 | 96,779 78,022 | 81,612 74,918 | 15,168 3,104 | |
36 | 職工雇入130名解雇87名/期末274名 職工期末373名/附属工場を本社に合併し同所を社員詰所とす | 7隻 (7,910トン) | 26隻 (9,697トン) 23隻(16,294トン) 他に海軍艦艇工事 | 1隻 | 北海道鉄道部社用品工事 橋桁・ポイントクロッシング・転車台・排雪器 | 104,890 155,636 | 94,967 125,643 | 9,922 29,993 |
37 | 社員詰所は小型船の新造修理をなす | 11隻 (6,063トン) 7隻 (8,307トン) | 29隻 (6,239トン) 25隻(4,471トン) 他に海軍艦艇工事 | 1隻 | 同上陸上工車続行/船舶汽缶/陸用汽磯汽缶 病院暖房器/発動機 汽缶据付 | 129,366 75,190 | 144,463 122,748 | △15,098 △47,558 |
38 | 社員詰所廃止 | 13隻 (11,486トン) 11隻 (23,368トン) | 36隻(6,758トン) 26隻(7,874トン) 他に海軍艦艇工事 | 1隻 1隻(129トン) | 同上工事続行 | 151,840 257,384 | 186,050 283,211 | △34,210 △25,827 |
各年『事業報告書』より作成
項目中の数字の上段は上期、下段は下期である。収入、支出、純益金は円以下を四捨五入のため一致しないことがある。