子正月の覚

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         覚
 一 問屋小宿ニ不限穀物不多少売買の節桝目急度相立可申事。
 一 酒、油、酢、醬油小売いたし候節、椀ニて斗候義致間鋪、尤焼印無之桝相用申間敷、相互ニ致吟味若相背候者有之候ハバ訴可出事。
 一 諸廻船入津の節沖合え小船乗出し、直売買致間鋪勿論図合船等ニて他国え乗、諸色積来候もの改を受可申、若隠置直商売致候者、問屋小宿の者見当次第押置、急度可申達、猶又問屋小宿の者乍存其侭差置、脇方より相知候は過料可申付事。
 一 借家いたし候者百姓、旅人不限、家業并宿受共ニ聞届、証文を以名主共可申達事。
 一 博奕いたし候者有之候ハバ当人は不申、向両隣迄急度曲事可申付
 一 店、問屋前不限、売物不時不足致し候節、過分高直ニ売出申間敷事。
 一 在々鯡場所昆布場所不限、奉加いたし候者有之節は毎々の通奉行所より添状出候間、其外の奉加、勧化等は一切差出申間鋪事。
 一 惣て百姓共何方ニて諸商売、畑作等致候共、支舞次第其時々ニ相帰可申、尤給所ニ入住居有之間鋪事。
 一 在々え御用ニて罷越候諸士え対し慮外無之様可申付候事。
 右の趣急度相守可申者也。
   子正月