土地資源としての土壌(どじょう)

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 恵山町全域を対象とした土壌の分析、特徴の調査は、古くは1969年(昭和44年)に北海道農業試験場により、農牧適地(のうぼくてきち)の土壌・土壌区分分類調査と、代表土壌断面の記載および分析成績に基づく各土壌に対応した肥培管理(ひばいかんり)、土地改良法が解説されている(片山・瀬尾、1969)。なお、1978年(昭和53年)に完了した「地力保全基本調査」(5万分の1土壌図・対策図添付)では、本町管内の耕地については未調査のため作図されていない。
 尻岸内川、古武井川流域の冲積低地・河岸段丘や恵山南麓の台地・扇状地・海岸段丘の農牧適地のみならず、山地・丘陵地・火山山体を含む町全域の土壌については、1978年(昭和52年)に国土庁土地局により、土地分類図北海道Ⅴ(渡島・桧山支庁)、縮尺20万分の1土壌図に図示されている(国土庁土地局、1978)。この土壌図で森林土壌地域の分類調査は、農水省林業試験場北海道支場および北海道立林業試験場の両機関によって行われた。
 前記恵山町の農牧適地(のうぼくてきち)の土壌(土性(どせい))調査(添付土性図は縮尺5万分の1)恵山町の土壌分布図を編成したのが図1.28である。この土壌分布図の図示単位は、原則として国土庁土地局の土壌統群(とうぐん)を使用したが、山地・丘陵地の森林土壌のうち、5万分の1縮尺では図示困難ないくつかの土壌統群については、それらの混在区を設け作図単位とした。例えば、褐色森林土群の土壌混在区である褐色森林土Ⅰ(B−Ⅰ)、褐色森林土Ⅱ(B−Ⅱ)、褐色森林土Ⅲ(B−Ⅲ)、および褐色森林土−くろぼく土(B−a)の主な構成土壌(統群)は次の通りである。

図1.28 恵山町の土壌分布図
土壌分類名は、国土庁土地局(1978)20万分の1土壌図による

 
 乾性(かんせい)褐色森林土(尾根筋)・褐色森林土(中腹)・湿性褐色森林土(斜面下部)のカテナ配列、面積比で乾性が25%以上をB−Ⅰ、湿性が25%以上をB−Ⅲ、乾湿それぞれ25%未満をB−Ⅱとして図示した。褐色森林と各種くろぼく土の混在区をB−aとした。
 各種土壌の分布、自然植生と植物生産力との関連について解説すれば、つぎのとおりである。
 
高山性岩屑(がんせつ)土壌−岩石地(LH・RL)
 海向山(570メートル)山頂付近に分布する高山性岩屑(がんせつ)土壌と、岩石露出地がモザイク配列をしている土壌−裸岩(らがん)の混在区である。
 面積71ヘクタール、裸地または裸地に近い状態で、きびしい山岳気象による岩石の機械的風化と風化細屑物の流失によって生じた混在区である。
 
岩屑(がんせつ)土壌−岩石地(LH・RL)
 日浦・女那川・恵山・御崎などの海蝕崖、溶岩台地の崖、急斜山腹に分布する。ほとんど石礫からなる岩屑土壌と裸岩とで構成された急斜面の混在区。礫に富む褐色森林土を伴うことが多い。面積160ヘクタールである。
 
砂丘未熟土壌(RS)
 恵山・古武井・日ノ浜・高岱・中浜の海岸線に沿った砂丘土壌。A層+(B)層の厚さは25センチメートル未満である。面積160ヘクタール、ほとんど未利用地であるが、砂鉄採掘、土地造成などで地形改変を受けたところが多い。
 
火山抛出物(かざんほうしゅつぶつ)未熟土壌(RV)
 恵山火口原に分布する未熟土で、1929年(昭和4年)噴出の駒ケ岳a(Ko-a)軽石、Es−1874火山灰、1846年(弘化3年)で泥流堆積物、1846年の恵山o(Es-o)火山灰(勝井、1983)、約690〜1700年前(?)の新規恵山火山灰(Es-a・Es-b)および硫気変質(りゅうきへんしつ)を受けた火山灰・外来岩片からなっている。腐植に乏しいA層の厚さは20センチメートル未満で、土壌層位の分化はほとんど進んでいない。
 恵山火口原の爆裂火口周辺では、噴気孔群から噴出する火山ガスの影響を受け、地表面に全く植被(しょくひ)が見られず、絶えず土壌侵食(しんしょく)の発生しやすい状態となっている。
 面積142ヘクタールと狭小であるが、爆裂火口周辺から火口原および外輪山山稜の一部にかけて、植物群落は同心円状の配列を示している。石塚(1951)によると、恵山山体と火口原の植物群落は、爆裂火口内の硫気孔原と崩壊地に見られる荒原群落(deserta)、火山山体部に、主に分布する常緑矮灌木(わいかんぼく)群落および火口原と山体下部とを占める灌木群落の3群落に識別される。
 爆裂火口の噴気孔から噴出する火山ガスの97〜98%は水蒸気であるが、やや多量のCO2、H2SのほかSO2、HClを含みHFも検出されている(Iwasaki etal.、1962)。また、火山ガスの凝縮水の分析が、横山ら(1968)によって行われ、凝縮水のpH(水素イオン濃度)は、pH0.3〜0.7の極強酸性で硫黄の沈殿が著しかったと報告されている。したがって、硫気孔周辺は絶えず亜硫酸、塩酸、フッ酸、炭酸を含む湿性大気汚染区域となっている。
 石塚(1951)の調査によると、噴気孔周辺特有の灰白色ないし赤褐色を呈する極強酸性の未熟土に植被は認められず、pH1.5〜2.0程度の極めて低い土壌pHを示す。噴気孔より約150〜200メートル隔たった、pH2.8の未熟土に至り初めてオオイタドリ・ウラジロタデ・エゾイソツツジなどが散生するが、植被率(しょくひりつ)は5%前後にすぎない。土壌pH3.0以上に上昇すると構成種の量を増し、植被率も20%に達する。なお、このような噴気孔原の外縁に生ずる種類としては、上記のもののほかガンコウラン・ヒメスゲなどである。土壌pH2.8〜3.5の未熟土の植群は、全体としてはウラジオタデ群と呼ばれ、上記の「硫気孔原植物」(根来、1943)のほか、オオイタドリ・コメススキ・ノリウツギ・サラサドウダン・ヤマハハコ・ウドなどを生じている。
 中央火口丘山体の大部分、「硫気孔原」に近接した火口原の一部および外輪山の風当たりの強い地域は、高山性常緑矮灌木(わいかんぼく)群落−ガンコウラン−エゾイソツツジ群が広く発達している。この群落の土壌pHは、表層(0〜20センチメートル)でpH4.5〜4.9の強酸性、下層(20センチメートル以下の褐色火山灰層)でpH5.0前後を示す。この群落の平均組成をみると、ガンコウラン・エゾイソツツジのほかコケモモ・ミネズオウ・コメバツガザクラ・ハイマツがあるが、反面、ハイネズ・ヤマトキソウ・オオイタドリ・ススキ・ササなどの低地性の種類も多く含んでいる(石塚、1951)。
 
累層黒ボク土壌(AT)
 複数の火山灰を母材とし、厚さ30センチメートル以上の黒色の表層(腐植質表層、黒ボク土層)をもつ土壌、この腐植質表層の平均腐植含有は12%以上である。下層が低地土の場合があるが、これは、昔「𡉴土(ろど)」と呼ばれた腐植質火山灰土に相当する。
 面積1,313ヘクタール、恵山町の畑地土壌、草地土壌の主体を成す、尻岸内川および古武井川西部地域の緩波状性の台地(標高20〜100メートル、傾斜4〜6度)に分布する本土壌は、最近の北海道農業試験場の分類(富岡、1985)では単層黒色火山灰土とよばれている。 すなわち、表層10〜15センチメートルはいわゆる恵山火山灰層(Es-a、Es-b)で、下位に駒ヶ岳火山灰(Ko-e)/更新世火山灰(ローム層)が堆積する。土性は壤土〜砂壤土、腐植層は厚さ30〜40センチメートルに達している。大部分畑地として利用されてきたが、充分な肥培管理は行われておらず、塩基性カチオン(植物養分のCa、Mg、K、Mnなど)に未飽和な強酸性土壌(pH5.4)で、下層の埋没腐植層は保水性、粘性が大きく堅密で、燐酸吸収係数2,030で極めて高い。可給態(かきゅうたい)燐酸に乏しい土壌である。
 一方恵山火山南麓の柏野・恵山一帯の扇状地状台地(標高60〜120メートル、傾斜4度〜8度)に分布する土壌は、上記の分類で下層台地厚層黒色火山性土と呼ばれる(富岡、1985)。表層はEs-a、b、Ko-eの火山灰、下層は元村火砕流(勝井、1983)の二次堆積物が母材となっている。この区域は、主に漁家の菜園地などとして利用されているが生産力は低い(片山・瀬尾、1969)。表土は比較的塩基性カチオン(特にOa)に富みpH5・6、塩基飽和度48%を示すが、下層土は塩基類に乏しく、pH5.0前後、飽和度18〜22%と低く、酸性が強い。
 
未熟黒ボク土壌(AE)
 古武井川上流東部地域、椴法華村との町村界付近に分布する積層(せきそう)未熟火山性土(富岡、1985)である。標高200〜360メートルの丸山火山(鮮新〜更新世)の尾根すじに分布する。面積358ヘクタール、針葉樹の人工林地として利用されている所が多い。
 本土壌は、厚さ25〜50センチメートルの複数の新規火山灰(Es-a、b、Ko-e火山灰)を母材とし、一般に上記の火山抛出物未熟土より土性は細粒で、やや風化し、表層20センチメートルの腐植含量5%以上、リン酸吸収係数1,500以下で黒ボク土より低い。
 
湿性未熟黒ボク土壌(AE−W)
 古武井川下流地域の低湿地に分布し、下層30センチメートル以下に亜泥炭土(あでいたんど)の出現する排水不良な未熟黒ボク土である。面積70ヘクタール、採草地、畑地などとして利用されているが生産力はやや低い。
 表層15センチメートル内外は前記Es-b火山灰層で、腐植量多く(15.6%)、黒褐色を呈するが、下位のC層位(3センチメートル内外)は白灰色の未風化火山灰からなる。下層のKo-e火山灰層の埋没腐植層は黒褐色を呈し、腐植量10.6%で多いがC層位はEs-b同様、腐植に乏しく淡黄褐色を呈する。下層30センチメートル以下は、ヨシ−ハンノキ泥炭に河川の氾濫泥土の混合した亜泥炭土で、カベ状構造(無構造)を呈し、孔隙が少なく排水不良となっている。本土壌は、地表下35センチメートル内外より地下水の湧出する所が多い。土壌は、置換性Ca、Mgに乏しい塩基未飽和の状態で、pH5.2、置換酸度(y1)10.6の強酸性を呈している(片山・瀬尾、1969)。
 
褐色森林土Ⅰ(B−Ⅰ)
 北西の函館市との境界付近、とくに三枚岳(586メートル)を中心とする海抜標高の高い(標高300メートル以上)尾根筋に分布する。このB−Ⅰ土壌統群は、前記のとおり、乾性褐色森林土(尾根筋)・適潤性褐色森林土(中腹)がいわゆるカテナを形成して発達している。5万分の1縮尺では、両者を区別して図示することが困難なので、乾性褐色森林土の分布が比較的広い(面積比約25%以上)群域をB−Ⅰとして図示した。
 これらの褐色森林土は、塩基飽和度(えんきほうわど)は低く「酸性褐色森林土」に属する。面積275ヘクタール、主として天然林(ブナ林)で構成されている。
 
褐色森林土Ⅱ(B−Ⅱ)
 恵山町総面積の約59%を占める広大な褐色森林土壌統群である。主として古武井川水系西部地域の山地・丘陵地に分布する(図1.28参照)。B−Ⅱ土壌統群は、乾性および湿性褐色森林土ともに狭く(面積比それぞれ25%未満)、過半は適潤性褐色森林土であり、山地・丘陵地の山腹斜面に広く分布する。これらの褐色森林土は、一部の例外を除きB層の塩基飽和度は60%以下で低く、「酸性褐色森林土」に属する。面積は、5,535ヘクタール、ほとんど天然林(ブナ林)からなるが、人工造林はトドマツ・カラマツ・スギなどで行なわれ、比較的良好な生育を示しているといえよう。なお、丘陵地緩斜面の褐色森林土は一部農地利用されている。
 
褐色森林土Ⅲ(B−Ⅲ)
 古武井川上、中流域の山地・丘陵地斜面下部や凹地形斜面に細長く分布する。B−Ⅲ土壌統群は、湿性褐色森林土が比較的広く、面積比約25%以上を占め、適潤性褐色森林土(相対的に斜面上部)とカテナを形成して発達する。面積647ヘクタール、B−Ⅱ土壌統群に比し、人工造林(主にトドマツ・カラマツ・スギ)の進んだ地域となっており、人口林の生育は比較的良好である。
 
褐色森林土−黒ボク土(B−a)
 褐色森林土と各種の黒ボク土からなる混在区であり、両土壌統群は細かくモザイク状に分布している。本町では海向山(570メートル)と恵山火山の南麓急斜面に、累層黒ボク土と隣接して分布する。Es-a、b、Ko-e火山灰降下後または黒ボク土生成後の表面侵食の差によって生じた複合相で、黒ボク土の層序・母材・層厚および土性は、表面侵食と土壌物質の二次堆積(崩積(ほうせき)または匍行(ほこう))のため変異に富んでいる。面積468ヘクタール、過半が道立公園内の広葉樹林地からなるが、一部針葉樹の人工造林地として利用されている。
 
褐色低地土(Bl)
 排水の良い古武井川および尻岸内川流域の低地土壌(冲積土)である。面積105ヘクタール、主に畑地、草地として利用されており生産力も高い。本土壌は、深さ50センチメートル以内に地下水の影響(グライ層・鉄・マンガンの斑紋(はんもん)など)が認められない褐色の下層土を有する。古武井川下流域の低地土は、表土は腐植を含む壌土〜埴壌土、下層土の土性は埴壌土である。表土、下層土共に堆積は膨軟(ぼうなん)で、適度の粘性と孔隙をもち透水性良好、作物根も30センチメートル前後まで良く分布している。一方、尻岸内川中、下流域の低地土は、表土の土性は埴壌土、下層土上部は火山灰質の砂壌土、下部は堆積の緻密(ちみつ)な礫土である。なお、水田跡の圃場では作土直下に、角柱状構造の梨底盤層(りていばんそう)の形成されている所が多い
 
粗粒褐色低地土(Bl−c)
 排水良好な尻岸内川中流域の河床型の褐色低地土で、表土の土性は礫を含む砂壌土、10〜20センチメートル以下から礫土の下層土で、有効土層は極めて浅い。面積88ヘクタール、現在一部は畑地として利用されているが、低地土としては生産力は低い。カチオン交換容量(保肥力(ほひりょく))は小さく、塩基類(えんきるい)(Ca、Mg、K)に不足した酸性土壌(pH5.6)である。
 
細粒グライ土壌(G−f)
 排水極めて不良な尻岸内川および古武井川下流域湿地の低地土である。面積35ヘクタール、かってほとんどが水田として利用されたが、明渠・暗渠などの排水改良が不十分で、水稲の生産力は低かった。尻岸内川下流の本土壌は、表土の土性は腐植に富む埴壌土ないし埴土で、細粒質(粘土質)、下層の土性は埴土でヨシ・ハンノキなどを混入する。地表下20〜45センチメートルは、灰白色を呈し、45センチメートル以下は淡青灰色のグライ層となっており、20センチメートル以下は透水性・通気性ともに不良である。表土、下層土共、pH5.5前後の酸性土壌で、塩基飽和度50〜44%で低い。以上のことから、本土壌は今後畑地利用する際は、明渠・暗渠排水溝を設け、地下水位を60センチメートル以下にし、土壌温度の上昇をはかることが肝要である。一方、完熟堆厩肥(たいきゅうひ)と共に適量の炭カル(炭酸石灰)を施用し、酸性矯正、土壌肥沃度の維持向上をはかることが必要である。
 1970年、国土調査法による都道府県別20万分の1土地分類調査の編集が進み、1975、76年に北海道渡島・檜山支庁の土地分類調査が実施され、1978年(昭和53年)に国土庁土地局より20万分の1土地分類図の各図幅と付属資料が刊行された。各図幅のいわば総括図ともいわれるのが、「土地利用可能性分級図」の編集である。
 まず、土地利用可能性分級は、前記の土壌図を基礎とした土壌生産力可能性分級と、標高・傾斜区分を組み合わせることにより得られる、1類地から8類地まで分級することができる。「土地利用可能性分級図」は土壌生産力可能性分級図(P1〜P5 分級に区分されている)をベースとし、これに標高区分図を重ね、さらにこの上に傾斜区分図(S1〜S6に分級)を重ねて作成される。以上の手順で作成した土地利用可能性分級図の恵山町域の各類地別(1類から8類までに区分)の概要は表1.2の通りである。この分級図と分級内訳表の統計については、調査時点における市町村別類地区分の求積の精度が低く、農地の主要作物の概定等に問題はある。しかし、土地資源量の実態調査からみた恵山町の土地利用可能性分級の基本線は、現在も変わらないと思われる。
 すなわち、本町域の1類地は尻岸内川下流に分布するが、面積は小さく恵山町総面積の1.0%を占めるに過ぎない。1類地は全域が農地(水田も耕作していたが現在は休耕)で、土壌は褐色低地土である。
 2類地は総面積の3.1%を占め、尻岸内川および古武井川流域に分布している。農地での土壌はいずれも褐色低地土、グライ土である。1類地と共に地形、土壌条件に恵まれている。
 3類地は総面積の7.3%を占め、本町の東側地域に主として分布する。農地では河川流域の低地土(粗粒褐色、細粒グライ)および傾斜3度〜15度の火山性台地、丘陵地に分布する。累層黒ボク土の地帯が本類地の主体をなし、低地土の占める面積は狭少である。林地では、大部分が累層黒ボク土および褐色森林土ー黒ボク土の混在土壌で、傾斜8度〜15度の地帯に分布するものが本類地に区分される。
 4類地の分布は最も広く、本町域のほぼ半分46.9%を占める。農地では未熟土(砂丘)の地帯が本類地に含まれる。林地は傾斜15度〜30度の地帯が4類地に区分されており、土壌はほとんど褐色森林土Ⅱである。
 5類地の総面積は上記4類地に次いで36.5%を占め、主に北西地域に分布する。山地における標高は700メートル以下であるが、傾斜が一部30度以上におよぶ山腹急斜面の褐色森林土地帯が5類地に区分されている。
 6類地は総面積の1.0%を占めているが、火山抛出物未熟土、褐色森林土のうち、傾斜8度〜40度の地帯に分布するものが6類地に区分されている。
 7類地は総面積の4.2%を占め、主に恵山火山および海向山の急峻な地形上に点在分布している。土壌は主に高山性岩屑土−岩石地と海岸沿いの岩屑土−岩石地の混在土壌からなっている。

表1.2 恵山町の土地利用可能性分級別内訳(国土庁土地局,1978)

注1. 8類地は、湖沼、河川、市街地である。
 2. 土地利用占有率は次の区分による。
   A(75%以上)、B(50~74%以上)、C(25~49%以上)、D(25%未満)。
 3. 水田、畑、草地の各利用種については、農林統計および関係機関と協議し概定した。
 4. 林地の各樹種は、現存植生図(昭50・51年、環境庁)を参考に関係機関と協議し概定した。

恵山の地質図[荒井(1998),勝井ほか(1983)を改編]
下図は国土地理院発行2万5千分の1地形図「恵山」「古武井」等高線間隔は50m


恵山の地質図[荒井(1998),勝井ほか(1983)を改編]