〔恵山道立自然公園〕

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 昭和三四年一二月、尻岸内村長前田時太郎、椴法華村長松坂幹太郎が設立発起人代表となり「恵山地区道立自然公園指定促進期成会」を設立した。
 
       趣意書
   道南は松前藩時代より北海道開拓の基点であり、これに伴う幾多の歴史的旧蹟に冨み駒ヶ岳や恵山の活火山を中心にその自然も亦風光明眉にして道立自然公園としての条件が具備されながら之に対する実現の運動に欠け奥地観光地帯のそれに比し甚だしく孫色あることは争われない事実であります。
   吾々は日本の香港を以て自負する函館を起点に恵山を中心とする下海岸・茅部海岸地方に存在する観光資源と温泉源を網羅し玆に関係者各位の絶大の御理解と御賛同を求め道立自然公園の指定を早期実現せんとするものであります。
 
 函館市・銭亀沢村・戸井村・南茅部町・鹿部村をふくめ、恵山を中心とする尻岸内町・椴法華村両町村の提唱に参画した。
 昭和三六年六月一日に恵山道立自然公園が指定される。
 南茅部町内では、木直海岸・立岩海岸・相海岸が第一種特別地域となり、磯谷・大船・川汲が第三種特別地域とされた。
 
  第一種特別地域
   特別地域のなかで、風致維持の必要度がもっとも高いところで、その取り扱いとしては極力現在の風致の保護をはかることとし、原則として公園計画で決定された施設のほかは認可されない。

恵山道立自然公園 第一種・第三種特別地域 南茅部


(表)保護計画 第一種特別地域

 
  第三種特別地域
   風致維持の必要度が比較的少ない地域で、風致に重大な影響を及ぼすと思われる行為は規制されるが、通常の産業行為は、原則として許可される。
 
 函館と大沼の観光は、恵山を結ぶ衛星型観光ルートとして北海道の観光開発の計画に加えられた。