火砕流堆積物の存在

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平野南縁での地形分類にあたっては、大矢・海津(一九七八)が火砕流堆積物との関連性を指摘していることから、この地域内での六〇ヵ所(一一〇本余)のボーリング資料を収集し、並行して表層地質および地形判読に努めた。データ解析にあたっては、火砕流堆積物の有無を確認するとともに、隣接の浪岡地域での火砕流堆積物(山口、二〇〇〇a)との比較検討を行った。その結果、少なくとも二枚の火砕流堆積物が確認され、年代測定および重鉱物分析から、上位は十和田火山起源の八戸浮石流凝灰岩(約一万三〇〇〇年前)、下位は大不動浮石流凝灰岩(三万~三万二〇〇〇年前)に対比される。