ここで、日照率四五%以上を日照に恵まれた期間として、年変化でみた場合の該当月は、青森は四月・五月・十月(期間三ヵ月)、八戸は十月、十一月および一月~五月(期間七ヵ月)となり、太平洋側の冬晴れ期間が現われている(表19)。逆に、日照率四〇%以下の場合を曇天、降水日が多い指標として検証すると、青森は十一月~翌年三月および七月(期間六ヵ月)、特に十二月・一月は二〇%以下と可照時間の二割程度に過ぎない。一方、八戸は六月・七月・九月(三ヵ月)である。これは、青森では寒候期で期間が長く、八戸では暖候期に不順天候が現われやすいことを示している。また、青森の場合、年変化で三月の日照時間が二月の二倍と増加率の大きいのが注目される。そして、十月から十一月にかけての日照時間が半減する割合も太平洋側に比べて目立つ。ここにも、気候境界(八甲田山系)による東西、地域区分の気候特色が明瞭に現われている。
表19 月別日照時間(h)と日照率(%) |
統計期間(1961-1990) |
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 年 | |
青 森 | 日照時間 | 56 | 75 | 145 | 189 | 216 | 186 | 179 | 189 | 163 | 156 | 88 | 53 | 1695 |
日照率 | 19 | 25 | 39 | 48 | 49 | 41 | 39 | 44 | 44 | 45 | 30 | 18 | 38 | |
八 戸 | 日照時間 | 138 | 138 | 180 | 196 | 214 | 176 | 171 | 173 | 150 | 167 | 133 | 127 | 1962 |
日照率 | 46 | 46 | 49 | 49 | 48 | 39 | 37 | 41 | 40 | 48 | 45 | 44 | 44 |