市内の遺跡では、古代の遺物が出土している小友(おとも)遺跡でも古い形態の小札が一点(写真177)、中崎館遺跡からは平根(ひらね)型鉄鏃一点と鑿根(のみね)型鉄鏃二点の出土がみられる。
写真177 小友遺跡出土の小札
県内の遺跡から出土する武具をみると、太刀の刀装具として足金物(あしかなもの)、刀本体とその刀装具である鐔(つば)・切羽(せっぱ)・小柄・笄(こうがい)・目貫(めぬき)・鐺(こじり)・返角(かえりづの)、槍(やり)、各種の鉄鏃などの攻撃武具と、兜の部品である八幡座(はちまんざ)、鎧(よろい)の部品である胸板(むないた)・鳩尾板(きゅうびのいた)・小札・革札(かわざね)・縁金具(ふちかなぐ)・鞐(こはぜ)などの防御武具が出土している。
さらに、天正年間に落城したと想定される城館からは、鉛の鉄砲玉や火縄銃の部品である火縄鋏(ひなわばさみ)が出土し、鉄砲の使用が認められる。