79シーズン目
【協会】 国立競技場に垂れ幕広告 アマチュア遵守が厳しい時代だったが、日本協会はグラウンド施設資金の積み立てに使途を限定して実施することとし、1月2日大学選手権準決勝、国立競技場にラグビー協会初めての垂れ幕広告を出した。/星名泰氏逝く 9月26日に日本協会初代強化委員長の星名泰氏が逝去された。京大OBで同志社大学長も務めた星名氏は、大西鐵之祐元代表監督らと接近、展開、連続理論を打ち立てた指導者として知られる。【代表】 スコットランド代表来日 強豪スコットランド代表が初来日した。主将が名フランカーといわれたマイク・ビガー、LOアラン・トーマス、No8ドナルド・マクドナルド(南ア出身、オ大でも来日)、CTBジェームズ・レンウィックなど名選手揃いで日本代表は9−74と壊滅させられた。第1戦で早大明大連合が13−59、第2戦の日本選抜も50−16と歯が立たなかった。
豪州クイーンズランド州代表来日 昭和53年3月に来日した豪州クイーンズランドも強豪だった。No8マーク・ローン、SOポール・マクリーンなど、ワラビーズの歴史に残るプレヤーたちを目に焼きつけているファンも多い。日本選抜は18−69で敗れている。
★59 | 1978.3.5 | ●日本代表 | 6−42 | ○豪州クインズランド州代表 | 秩父宮 |
【選手権】 トヨタ自工が日本一 第15回日本選手権ではトヨタ自工が20−10で明大を突き放し9年ぶり2回目の王座についた。明大は素晴らしい健闘ぶりを見せたが及ばなかった。
【大学】 明大が大学日本一、早大は交流試合で敗れる 第14回大学選手権では、明大が7−6と1点差の僅差で慶大を破り、2年ぶり3回目の優勝を遂げた。国立競技場のタッチライン横に高く積まれた雪も解けようかという熱戦は、後半33分に明大が逆転した。橋爪が慶大富安のタックルを受けながら左コーナーで倒される寸前、フランカーの高平がボールに食らいつき二人でインゴールになだれ込んだ。明大ファンは雪の早明戦よりこの試合を雪の決勝戦として記憶にとどめているのではないだろうか。早大は交流試合で専大に敗れ、大学選手権13回連続出場の記録も途絶えた。/対抗戦は明大、リーグ戦は日大 第48回関東大学対抗戦では、明大が日体大に苦杯をなめたが、9勝1敗で2年ぶり14回目の優勝を果たした。早大は11月23日、慶大に17−34で敗れ足かけ8年に及ぶ対抗戦の連勝記録が60でストップした。第11回関東大学リーグ戦では日大が7戦全勝で2年連続2回目通算4回目の優勝を果たした。/関西は同大、九州大会は福岡工大が優勝 第49回関西リーグ戦では同大が7戦全勝で2年連続27回目の優勝を成し遂げた。九州は福岡大学リーグ戦を九州大学リーグ戦へ発展させた。第1回大会は福岡工大が6戦全勝とし、第27回九州地区大学大会でも4年連続8回目の優勝、九州大学を完全に制覇した(資料編『九州大学リーグ戦星取表』参照)。
【社会人】 トヨタ自工2回目の優勝 第30回社会人大会はトヨタ自工が東京三洋に19−15で勝ち、9年ぶり2回目の優勝を果たした。/関東は三洋が連覇、関西は近鉄とトヨタの同率優勝、西日本は八幡 第18回関東社会人リーグは、東京三洋が34−16で明治生命を破り2年連続4回目の優勝。/第20回関西社会人Aリーグは、5勝1敗で近鉄(3年ぶり16回目)とトヨタ自工(2年連続3回目)が優勝を分け合った。/第6回西日本社会人リーグは、新日鉄八幡が7戦全勝で2年ぶり4回目の優勝。
【地域】 第32回学生東西対抗は関西が34−30で関東を突き放し、4年ぶり5回目となる勝利を収めた。/第28回朝日招待は九州代表が30−6で大学チャンピオンの明大を倒して気を吐いた。
【その他】 地区対抗は帝京大、教育系は岩手大が優勝 第28回地区対抗で帝京大が初優勝を遂げた。帝京大はこの32年後に宿願の大学日本一を獲得するチームに成長する。第13回教育系大学大会では岩手大が、初めて決勝に進出した東京学芸大を50−0と一方的に退けて連覇を遂げた。/高専は函館工専が優勝、高校は大工大高が初の栄冠に輝く 第8回高専大会は函館工専が40−0で宇部工専を下して2年ぶり3回目の優勝、第57回高校大会では大工大高が20−12で秋田工に勝ち宿願の初優勝、いまは亡き名伯楽荒川博司監督の満面の笑みが印象的だった。/国体は成年岩手、少年は岩手と京都、教員は大阪が優勝 第32回青森国体は、弘前市と大鰐町で開催され、成年は岩手県(新日鉄釜石)が20−9で愛知県(トヨタ自工)を下し、少年Aは岩手県(全岩手)が34−9で埼玉県(全埼玉)に勝ち、Bでは京都府(全京都)が28−3で青森県(全青森)に勝ち、教員は大阪教員が18−15で三重教員に辛勝、それぞれ優勝した。
【国際】 高校代表海外遠征 7月に第3回高校日本代表の豪州遠征(3勝1分4敗)を実施した。