88シーズン目
【ルール】 21歳未満でも6名までの交代[従来は19歳未満のみ]が認められた。国内特別ルールとして「スクラムはタッチ及びゴールライン5以内では組まない[5メートルの地点で組む]」と定められた。【代表】 RWC出場の前年、日本代表は春・秋2度の遠征で力を蓄えた。春は宮地監督、秋は岡監督がチームを率いた。カナダに勝ちアメリカと引き分け、スコットランドとイングランドに食い下がった戦績は、日本が世界第2グループの上位に位置していることを裏付け、本番での活躍を期待させた。/日本代表カナダ・アメリカ遠征(4勝1分3敗) テストマッチではアメリカに9−9、カナダに26−21で勝利した。
日本代表スコットランド・イングランド遠征(2勝6敗) テストマッチを2試合行いスコットランドに18−33、イングランドに12−39という結果だった。私は英国留学中でテストマッチ以外の試合も観戦したが、見応えある試合を展開してくれた。
アジア大会で韓国に敗れる 日本代表はタイで開催された第10回アジア大会の決勝で韓国に22−24で敗れ、再びアジア王座を韓国に奪われた。アジアの代表として第1回ワールドカップに招待された日本は面目を失った。
【選手権】 トヨタ自動車が日本一 第24回日本選手権で、境政義監督率いるトヨタが大東大を26−6で破って、9年ぶり3回目の日本一の座を獲得した。トヨタは畠山一寿主将を中心に八角浩司、池田洋七郎のFW第一列が大東大に組み勝ち、朽木英次、田村誠の両CTBが南、新井、国定、中川、赤山らフレッシュなBKの活躍を引き出して快勝した。
【大学】 大東大が初優勝 第23回大学選手権では躍進著しい大東大が準決勝で明大を、そして決勝では12−10で早大に競り勝って初優勝を果たした。大東大は島田治主将、飯島均、船田義雄らの4年生が、シナリ・ラトウ、青木忍、ワテソニ・ナモアら若い力を引き出して会心の勝利を収め、鏡保幸監督を胴上げして初優勝の感激に酔いしれた。/対抗戦は明大、リーグ戦は大東大が優勝 第57回関東大学対抗戦は早明戦に13−12で勝った明大が10戦全勝で2年連続17回目の優勝、第20回関東大学リーグ戦は大東大が8戦全勝で12年ぶり2回目の優勝。/関西は同大、九州は福岡大が優勝 第58回関西大学リーグ戦は同大が7戦全勝で覇権を奪回、2年ぶり35回目の優勝を果たした。第6回九州王座決定戦は福岡大が68−22で熊本大を下した。
【社会人】 トヨタ自動車が連覇 第39回社会人大会決勝でトヨタ自動車が19−6と新日鉄釜石を破り、2年連続4回目の優勝を勝ち取った。ベテラン中心になった釜石にはトヨタを抑える力が残されていなかった。/関東はリコーが連覇、関西は神鋼、西日本は日新製鋼の連覇 第27回関東社会人リーグは、リコーが7−6で決勝初進出のサントリーを破り2年連続8回目の優勝。/第29回関西社会人Aリーグは、神戸製鋼が7勝0敗で2年ぶり3回目の優勝。/第15回西日本社会人Aリーグは、日新製鋼が5勝0敗で2年連続3回目の優勝。
【地域】 第26回三地域対抗は関西代表が6回目の優勝。/第41回学生東西対抗は関東が15−10で関西に雪辱した。/第37回朝日招待は大東大が若い力で15−14で接戦を勝ち取った。
【その他】 地区対抗は神奈川大、教育系は仙台大が初優勝 第37回地区対抗は神奈川大が19−9で東北学大を破り、第22回教育系大学大会は仙台大が15−10で文教大に勝ちともに初優勝を飾った。/高専は宮城工専、高校は国学院久我山高が優勝 第17回高専大会は宮城工専が25−0で宇部工専を破り宿願の初優勝を成し遂げた。第66回高校大会は国学院久我山高が22−6で熊谷工に勝って4年ぶり4回目の優勝を飾った。/国体は成年が東京、少年は山梨が優勝 第41回山梨国体は富士吉田市と八田村で行われ、成年は東京都(東芝府中)が山梨県(全山梨)を34−10で破り優勝、少年は山梨県(全山梨)が15−12で神奈川県(全神奈川)を破って、地元にうれしい初優勝をもたらした。
【国際】 5月に日本A代表が豪州遠征(2勝4敗)を行った。/8月に大体大がNZに遠征(2勝2敗)した。/2月にNZカンタベリー大学が来日(7勝)した。/2月に全早大がアイルランド遠征(2勝3敗)を行った。3月に全明大がNZ遠征(1勝6敗)を行った。/高校代表海外遠征 7月に第12回高校日本代表のNZ遠征(3勝3敗)を実施した。/豪州NSW高校選抜来日 12月にNSW高校選抜が来日し、6試合(高校日本代表を含む)に全勝。/NZ高校代表来日 3月にNZ高校代表が来日(5勝)した。トゥイガマラ、リトル、インズなど、後に各国代表で活躍する選手を含んだ強力チームだった。